ヨーロッパの田舎で家を買う。ビフォーアフター エントランス編
さあ、いよいよビフォーアフターの紹介です。紹介するところが多すぎて、場所ごとに分けて書いていこうと思います。
まずは家の顔、玄関。
こちらでは玄関とは言わないかな?家の入り口、エントランスホール。
工事前の写真があまりなかったのが残念だけど、とにかく雑然としていて、床がタイル張でシンプルな、ポルトガルではよくある感じのエントランスホールだった。
階段の上から見ると、こんな感じ。
お皿や食器を飾る棚も、こちらのお家でとてもよく見る。
空間としては素敵なので、この時点でワクワク色々想像できるスペース。
土地は広くても、家自体は80平米くらいの小さな家なので、
とにかく収納を充実させて、ありとあらゆる利用できるスペースはする!
というのが私たちの考えだった。これは狭い家が多い、日本人ならではの考えかも。
これもこちらでとてもよくあることだけど、土地自体は結構広さがあっても、リノベーションの時に元々建てられている家の大きさを変えてはいけない、という規則があることが多い。ここの土地もその例外に漏れず。こちらで土地付きの家を買う場合は、そこは最初に注意しておいた方が良いでしょう。だから、与えられた中でいかに工夫をこらすかが、腕の見せ所!
まずは、トイレを連想させる、
タイル張りの床を全て天然の木材に変える。
木の種類は、Jatobá(ジャトバ)という木材で、赤褐色の色合い。この素材にしたのは、硬くて丈夫、色も素敵だったから。最近は木材を模したタイルやカーペットも安く売っているけど、やっぱり天然の木材と模したフローリングでは、家全体の印象や温もりが全く変わる。少々値段は貼っても、ここは譲れない!ということになった。でも、こういった天然木材の値段は日本と比べたら破格で、大体10分の1くらいの値で購入できるのです。これは使うしかないでしょう!
階段の壁には、足元を照らすライトを電気屋さんに入れてもらった。これで夜も安心。
床は全て雄一氏が自らの手で木材を貼っていったという、途轍もない作業を行なってくれた!途中で心が折れそうになった、と。本当にすごいです。
写真の床は、その後ワックス塗りも終わった状態。
かっこいい鉄の手すりもつけてくれた。これは鉄材を買ってきて、雄一氏が溶接、取り付け。
そしてその後、こんなシンプルで素敵な空間ができた。新築っぽい雰囲気が漂ってる!
そして、その後さらに、この階段下の
スペースを収納にしよう
という雄一氏の案が勧められた。
ついに出来上がったのがこの素敵空間!
階段の下に壁とドアを取り付けた。このドアは、素材ゴミとして捨てられていた年代物のドアを、雄一氏が塗装を剥がしヤスリをかけて天然の色に戻し、ワックスをかけ、丁度のサイズにカスタマイズしたもの。
蝶版の種類から100年くらい前の年代物と判明。こうした道で落ちている物が、実際には骨董品だったりするところが、ポルトガルの面白いところだったりもする。
ドアの向こうは、棚と、乾燥機などが収納されている。
階段側はこんな感じ。このガラスの食器棚はイケアで購入したものに、板をつけてカスタマイズ。上に乗っているテラコッタのは、ブラジルの浄水器だけど、これは水にどうしてもテラコッタの匂いがついてしまい、使うのをやめてしまった。
食器棚には、ポルトガルで購入したお皿や、私の母の故郷の九谷焼のお皿、グラス類などを収納。
壁のライトは、私たちの友人のガラス作家、豊田君がポルトガルに住んでいた時に作ってもらったものに、雄一氏がベースを作ったコラボ作品。豊田君は、現在は有馬温泉でガラス工芸を続けながら、カフェ、茶房 堂加亭を経営中。
最近は、リスボンで24年絵を描き続けた画家、長島稔氏の絵をお迎えして飾っている。長島氏の話は今度改めてゆっくり。
左の切り絵は、雄一氏の元アシスタントである、切り絵作家のケイコさんが、うちの愛犬、みかんの切り絵をプレゼントしてくれた作品。そしてその手前は豊田君の作った一輪挿し。
こんな感じで、とっても素敵な明るいエントランスホールになった!
この階段下の棚の部分の作業過程、風景は、動画にもまとめてあるので、もっと全体像がこちらで分かりやすくなっております。ぜひご覧ください。
この玄関ホールは、他の箇所も作りながら、少しずつ手を入れていったので、この最終的な空間になったのはつい最近の去年のこと。
でもこうやって、家が少しずつ作り込まれ、出来上がっていくのは、本当に自分達のお城のようで、毎週この家に時間を過ごしに来るのがワクワクして楽しい。
次回は、リビングを紹介します!
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