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小説『ZEROISM』第三部

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#男女平等

『ZEROISM』17

『ZEROISM』17

【俳優、女優】



午後八時。田原誠一郎邸。
杉浦竜則と外川純菜は門に前に立ち、辺りの暗がりを見回した。
「こんなに直線的にお訪ねしてもいいの?」
純菜が屈託のない笑顔で言う。
「まあ、無関係でもないし、お茶くらい淹れてくれると思うし、万が一のための見張りはいる」
杉浦が自分たちが停めた車の影を見たら、そこに桁元克典がいて、純菜に笑顔を送った。
「爽やか。髪型を変えて眉毛を描いたら、優しいお兄

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