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本をあまり読まない人にエッセイをオススメしたい

エッセイはおもしろい。

小説だと物語が長かったりするし、新書はどれも同じようで難しそうに見えて、普段あまり本を読まない人にとってはハードルが高いように思う。(新書でも読みやすい本はたくさんある。バッタを倒しにアフリカへ行く新書は表紙も内容も面白いので新書を読んだことがない人にもオススメ。)

エッセイだったら自分の好きな有名人だとか、気になるテーマで読むことができるし、各章ある程度短い文章で書かれていることが多いので、普段あまり本を読み慣れていない人でもサクサク読めると思う。

もともと自分は本を読む文化がなかった。
小さな頃は絵本すらあまり読まなかった。

しかし、読書の時間のある学校に入学したことで強制的に読書をすることになった。初めの頃は読書の時間が早く過ぎてほしいと思っていたけれど、読めば読むほど徐々に本を好きになっていった。

今まで読んだ中からオススメのエッセイを紹介します。


表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

芸人のオードリーの若林正恭さんのキューバの旅行記。
キューバにはどういう目的で旅行したいのかを考えるところに若林さんのものごとの考え方を知ることができるけれど、そういう難しいことだけではなく、旅行に行ったときのワクワクやドキドキを思い出せて旅行気分を味わえる一冊。
(「社会人大学人見知り学部 卒業見込」とか「ナナメの夕暮れ」のほうがより若林さんのものごとの考え方とかを知ることができる気がする。)


文・堺雅人

俳優:堺雅人さんが、どういう人生を過ごしてきたのか、物語として堺さんを知ることができるし、このエッセイでは日常的に漢字で書きそうな言葉を堺さんはひらがなで書いたりするので、そういうところからも堺さんの言葉に対するこだわりとかを感じることができる。
俳優:堺雅人さんの人間性が垣間見える一冊。


自宅にて

ポルノグラフィティのギターの新藤晴一さんのエッセイ。
音楽雑誌(パチ・パチ)での毎月の連載をまとめた本で新藤さんのものごとの考え方とかがよくわかる。(冒頭のブータンの旅行話も興味深い。どうやらエッセイにおいて旅行と野良犬はセットらしい。)

ポルノグラフィティのファンでまだ読んでいないという方にはぜひオススメしたい。ポルノグラフィティのファンではなくても言葉や歌詞について考えるのが好きな人にもオススメしたい。

中学生の頃の自分が生まれて初めて自分で選んで読んだエッセイで、
文章ってこんなに自由に書いて良いのか、
本ってこういう面白さもあるのかということを教えてくれた一冊。

言葉の重さ、一日に何度も「愛している」と伝える人の「愛している」の重みと、長年連れ添った夫婦の今生の別れとして使う「愛している」では「愛している」の重みが違うと語ったり、
歌詞における「行間」の重要性について語ったり。
晴一さんがどれだけ歌詞や言葉にこだわっているのかとかを知ることができる。ポルノグラフィティの歌詞の世界観にも通ずる一冊。

2020年の晴一さんが「自宅にて」と同じテーマで文章を書いたらどう書くかがnoteで不定期で連載されているので見逃せない。


3652―伊坂幸太郎エッセイ集―

作家の伊坂幸太郎さんがどういうものに触れて人生を歩んで来たのかを知ることができるエッセイ。伊坂さんの数々の本も、自分に本の面白さを教えてくれた。

自分が初めて読んだ伊坂さんの本、「グラスホッパー」では登場人物それぞれの視点で展開されていく物語に夢中になって、「アヒルと鴨のコインロッカー」では小説ではこういうことができるのかということに驚き、「ゴールデンスランバー」では情報操作の危うさに多感だった中学生の自分はとても真に受けた。友達に伊坂さんの本を貸してはよく意見交換をしていた。

伊坂さんはこのエッセイで「エッセイが苦手」と書いているけれど、読み手としては伊坂さんを知ることができて面白い。

そのような内容を数年前の自分は読書ノートに書いていたけれど、本が手元になくてどういう内容だったか詳しく確認できない。
このnoteを書きながら、あの頃、意見交換をしていた親友に貸していたことを思い出した。いつ貸したか思い出せないけれど365日ぐらいたっただろうか。今度、会った時にこの本の意見を聞いて、そろそろ読み返したいから返してほしいとひそかに伝えてみることにしよう。



本を読むことでいろんな人と出会うことができる。

本を読むことは楽しい。

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