消費税を学ぶべき3つの理由とは?今世の中は消費税に詳しい人材を求めている。
みなさん、簿記は好きですか??
自分は簿記2級の勉強をやっている頃から、簿記の勉強がだんだん楽しくなってきたように思います。気が付けば夢中になっており1級まで取得したのち、税理士事務所に転職をしました。
簿記を学んでいる人が次に進むべきキャリアとしては会計士・税理士が大半でしょうが、別に会計士・税理士を目指すべきとは考えていません。
試験に受かる受からないは結果論です。
キャリアアップの手段として、もっと気軽に、次にどんな分野に手を広げたらよいのか考えていきましょう。
消費税は簿記との相性がいいので学んでほしいなと分野のうちの1つです。
消費税を学ぶ理由って何でしょう?AIが発達したら税法なんで学ぶ必要ないんじゃないの?
今回はそんなことについて考えてみたいと思います。
消費税は申告納税方式、自分で計算する必要がある
税金はおおまかに分けて、2種類の計算方法があります。
①申告納税方式
→自分で計算し・税金を申告・税金を納付をする方法
のことをいいます。
②賦課課税方式
→自治体が税金を計算・届いたものに対して税金を納付する方法のことをいいます。
このうち消費税は「申告納税方式」です。
つまり自分で税額を計算して自分で納付をしなければいけません。
消費税と似ている税金としては、法人税や相続税が挙げられます。
賦課課税方式として代表的なのが固定資産税や住民税です。
サラリーマンの方であればペラッペラのシールになっている紙を会社から6月頃にもらうはずです。あの紙には住民税の計算結果や、住民税額などが載っています。
つまり消費税は自分で計算をして、自分で税額を納める必要があります。ここがミソ。
税務署は不当に安くされた税額については追加で払ってねと文句を言ってきます。(数年に1度の税務調査などで指摘されます)
しかし、もし高く税額を納めてしまった場合・・・
あなた消費税納め過ぎですよ。
とは何にも教えてくれないんです。
少ないと文句を言ってくるのに多いときは何一つ文句を言ってこない。
もはやヤ〇ザです。笑
だからといって、もちろん嘘ついて不当に消費税を安く計算したりしてはいけませんよ、売り上げを不正に安くしたり、架空の経費を作ったり・・・それは脱税ですからね。
決まったルールの中でできるだけ安く消費税を計算する必要が出てくるわけです。
その中でも消費税は複数通りの計算方法があって、そのうち安くなる方法を選択することが法律で認められています。
もしも消費税を正しい方法で計算しても、納める金額が高くなる計算方法を使ってしまった場合は、誰も指摘してくれないことになってしまうんです。
つまり
①自分で消費税を計算できる
②複数の方法の中からできるだけ消費税が安くなる方法を選択できる
③計算した金額が正しいのかチェックする目を持っている
こういった役割が税理士には求められているわけです。
自分で計算して納める税金だからこそ、正確な知識が求められるというわけです。
これは今後、AIが消費税を計算してくれるようになったとしても変わりません。AIが計算した結果を正しいと判断できるだけの正確な知識を持った人間が重宝される時代がやってくるでしょう。
税制が複雑化しすぎている
加えて消費税は、毎年のようにいろんな改正が入ります。
消費税は赤字でも納める税額があれば納付する義務があります。
それに対して法人税は利益に対して課せられる税金なので、儲けがなく赤字であれば税金はゼロになります。(実際には完全にはゼロになるということはないのですが、あくまで説明を簡単にするためゼロという表記をしております、ご了承ください。)
もし払えませんとなると、最悪財産が差し押さえられてしまうケースも。
企業や個人事業主の消費税の負担はかなりなものになるので、過去にはいろんな節税スキームが行われてきたという歴史があります。
賢い人達がいろんなことを、思いつく度に実行して、その度に締め付けが厳しくなり制度化される。
そのいたちごっこが繰り返されてきた結果、現在の複雑な税制になっているというわけです。
税理士の平均年齢は60代
税理士の平均年齢は60代と言われています。その中で1番数が多いのも60代。消費税が導入されたのは平成元年なので、いまから約35年前です。
昔から3%→5%→8%→10%と税率の変更があって今に至ります。
30年も税理士やっているおじいちゃん税理士よりも、若い頭で今の最新の消費税法を今後勉強する(している)ことになる我々のほうが消費税については詳しくなれるに決まってるんです。
更に軽減税率が導入されたり、今年の10月からはインボイス制度がはじまります。今後もどんどんややこしく、どんどんめんどくさくなることが予想されるんでやめて欲しい所ではあるんですが・・・
皆がめんどくさいと思うということは、それだけ活躍できるチャンスがあるということです。
今後消費税に詳しい人材は重宝される時代がやってくるでしょう。
簿記の資格を持っている人はたくさんいますが、簿記+消費税に詳しい人材となるとぐぐっと数は減ってしまいます。自分の市場価値を高めるためにも、消費税を学ぶ意義は高まっていきますよ。
😊