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class 3:西洋美術史I レポート

4月23日、西洋美術史Iレポート(1)WEB提出。
4月26日、西洋美術史Iレポート(1)WEB採点完了。評価S。
4月27日、西洋美術史Iレポート(2)WEB提出。
4月30日、西洋美術史Iレポート(2)WEB採点完了。評価S。

武蔵野美術大学通信課程の西洋美術史Iに関する記事。
採点があまりに早いので、レポート一件ずつnoteに記録しようと思ったが間に合わなかった。まとめて記載。

カバー画像《栄光のキリスト》1123年、スペイン・カタルーニャ美術館

レポート(1)

「古代美術の造形─ 人体表現をめぐる変遷 ─」というタイトルで提出した。2157字程度。図版は8点採用。課題内容は割愛。

ポイントと思われるものごと

  • 造形表現のうちでも人体表現に関してのディスクリプションに専念する

  • 学習指導書に記載のある指定単語に関しては触れること

  • 教科書、美術事典以外にも参考文献を見つけたうえでまとめること

S評価をいただいた(講評において指摘コメントがなかった)ので、自分が意識したことをポイントとしてまとめている。人体表現を通じて芸術が何を「語っている」のか、ひいてはその変遷は中世以降何につながるのか、という観点でまとめも行う。はっきり言ってまとめに割く字数はほぼないので端的にやる。作品の造形表現に直接関係しない歴史背景や政治的背景について言及する余地はない、と思ったほうがよい。

学習の山場

教科書や他参考文献で得た典型的造形表現が含まれている作品を選定するところが肝だと感じた。時代を代表している──つまり、様式学的な観点で作品を選定しつつ、解釈においては図像学的観点での分析も効果があるだろう。あるだろうが、レポート(1)については、中世以降に比べて顕著ではない。
自分はエーゲ美術のちょうどいい作品が見つからなすぎて叫びだしそうになった。

プラスα?

美術解剖学のテキストもあったので、人体表現の微細をディスクリプションする際に、適宜部位名も取り込んだ。実際、エジプト美術においても第18王朝のころには写実性が如実に現れているので、記述するかはおいといて、そういう視野の広げ方もあるんだな、くらいに書いておく。

レポート(2)

「中世美術の表象─神を可視化する美術と神学の発展─」というタイトルで提出した。2192字程度。図版は6点採用。

ポイントと思われるものごと

  • 造形表現のうちでも神の表象に関してのディスクリプションに専念する

  • 学習指導書に記載のある指定単語に関しては触れること

  • 教科書、美術事典以外にも参考文献を見つけたうえでまとめること

キリスト教に馴染みがない人は、遠回りでもキリスト教(いわゆるカトリックに連なるもの)について把握したほうが良いのかもしれない。私は中高ミッション校にいて、西洋芸術でそのあたりアドバンテージがあることは否定できないので……。

レポート(1)に比べて、作品の成立時代がきちんと昇順になるケースが多いかと思う。つまり、神の表象が変化していったことをまとめやすい。

学習の山場

これも個人的な感想で恐縮だが、美術館に収蔵されているものを取り上げることがほぼ出来ず、図版として引用するデータを見つけることが非常に難しかった。キリスト教の信仰生活に用いられているものだから、聖堂や霊廟にある作品ばかりだ。ルネサンス期に入れば変わってくるのだろうが。
こちらについては、図像学の研究や解説も大いに役立つだろうから、ご自身なりに視野を広げつつまとめるとよさそう。

プラスα?

自分はその観点でまとめる余裕がなかったので(分量の面)出来なかったが、仏像成立から釈迦苦行像までの変遷なんかもさっと比較すると面白いのかもしれない。その宗教の中心人物の苦悩がどうしても造形表現として現れる、というのはキリスト教と仏教だけなのだろうか? 私は西アジアの、つまりイスラーム芸術をまだ知らない。


《釈迦苦行像》2世紀ごろ,ラホール博物館(パキスタン)

まとめ

添削がとても早い科目がありうるので、それが運良く試験のある科目であれば先延ばしにせず、対応する。
あとはなにより学習指導書に書いてある課題の与件をしっかり理解する。謎解釈しない(他の科目で自分がきちんとできているのかというと不安)。
レポート作成Tipsについては、手前味噌ながら下記もご参照ください。
https://note.com/yukizq/n/n10896452ff75

Appendix

さまざまな研究成果を参照しました。ありがとうございました。

レポート(1)
レポート(2)

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