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戦闘機のパイロットが発案した行動意思決定理論。OODA(ウーダ)ループ


私が日常生活や仕事、企画、そして
連日のニュース、世間の動向などにおいて

常に自分が最適な思考を持ち
一定の適切な行動力を出すには
何が必要なのかを考える事がある。

何かと不確かなこのご時世で
確信を得られる事も少なく
未来の予測なども当然難しい。

かといって
未知な事柄に挑む事ができなくなるほど
貧弱にはなりたくないと思う事もある。

最近、時間を見つけては
企業や個人が提唱する行動学や
経営学、経営心理学に関する書籍を
かいつまむように見ているのだが

いくつか見てきた理論の中でも
最もシンプルにして分かりやすく
実践的だと感じたのが
タイトルにも書いた

OODAループという概念。

このOODAループとは
意思決定を行動に移す上での一連の流れを
体系化したものだ。

O Observe 観察 (情報収集)

O Orient 情報分析(状況判断)

D Decide  意思決定 (具体策の選定)

A    Action 行動  (実行、仮説の検証)

以下ループ

という流れがOODAだ。

ダウンロード (1)

この行動の意思決定をめぐる理論は
元々は50年代
朝鮮戦争時のアメリカ空軍のパイロットであり
航空戦術家・軍事著作家
ジョン・ボイド大佐が提言したものだ。

朝鮮戦争当時
戦闘機における空戦で
自軍よりも高性能な戦闘機を駆る敵軍に対し
優勢を維持する事に成功していた。

その時にどのような思考パターンで
行動に移していたかを分析した結果
決定的な勝因とは
上記の「観察」から始まる一連の流れを基にした
操縦士の意思決定速度の差にあったと結論づけた。

つまり
OODAループを的確に、そして迅速に
行う事が重要だとボイド氏は唱えている。

そしてこのOODAループは
操縦士の一介の戦術に留まらず

作戦術・戦略レベルにも敷衍され
更にビジネスや政治など様々な分野でも導入されており
あらゆる分野に適用できる一般理論として
定着しているようだ。

私はこのOODAループという概念を知った時

ふと頭をよぎったものが

「試行錯誤」や「トライ&エラー」

といった類のワードだった。 
そしてその試行錯誤するための

もっとも重要なものは
試行錯誤をするその「順番」こそが大切だと
このOODAループは提唱していると感じた。

PDCAサイクル

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似たような概念にPDCAサイクルというものがあるが
このPDCAサイクルもまた
企業が実践している理論だが
このPDCAサイクルは
一番最初に「計画」が来る。

そして行動し、分析し、
改善をしていくというもので

OODAと非常に似ているが
決定的にちがうのが
その順番だ。

PDCAはまず企画ありきで

有識者の話では
PCDAとはごく限られた状況において
有効な概念だが
その多くは現代の流れ、状況にはそぐわないようだ。

なぜなら
企画を一番先に練ったとしても
計画段階ですでに状況が変わっている事は
珍しい事でなく

その場合すでにその企画が遅れている事になる。
つまりはプロジェクトチームの
動き自体がとても鈍重になってしまうという事だ。

逆にPDCAサイクルが有効な場面とは
生産工場などで
環境がほとんど固定されている状態で
より高品質な製品を作るようなところで強みを発揮できる。

一寸先は闇ではないが
予測する事が非常に難しいこのご時世は
まさに戦闘機での不意の遭遇戦のように
いつも不確定にして不確実。

その状況下において
最も適切にして最適
最善に近い手段を実行する事ができるのが

OODAループという事になる。

私はこの概念を知ってから
観察というものに
これまで以上に意識するようになった。 

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絵の模写などもそうだが
模写には観察と洞察は必須とも言ってよいほど
上達には重要な要素だと思う。

絵を描く上で自然と行うであろう
その被写体の何がどうなっているのかを
良く観る行為が

観察、洞察の向上につながり
自分の人生における
判断や選択をしていく上で
大きな助けになるのなら

模写という行為がより一層
有意義なものに感じてくる。

そしてこのOODAループ

意識せずとも
自然に行えるほど
洗練させていきたい。

冒頭の話に戻るが
不確かな時代を生き抜いていくために
養わなければならない要素が
「観察する事」そして
「思考し仮説を立てる事」
そして
「実行する事」なのは
言うまでもなく重要だと
私は思っている。

終わり。

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