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事業に貢献する「インハウスエディター」の道

インハウスエディター。簡単に言うと、社内の編集者。今更ですが、この「インハウスエディター」について、改めて重要性を感じています。

さらに、ふじじゅんさんが以下で書かれたように、「正しい表現によって、正しいネクストアクションを促すこと」という点で、事業においても重要性が高くなっていると思います。

で、少し考えてみたことを適当に書いてみます。

「編集」が必要となる業務の範囲は広い

私が関わるBtoB SaaSのビジネスにおいて、以下のシーンで編集の機会があります。

▼見込み顧客向け

メルマガ、サービスサイト、LP、SNS、商談資料、パンフレット、プレスリリース、広告、導入事例記事、ノウハウ系コラム、SEOコンテンツ、ホワイトペーパー、……

▼導入顧客向け

管理画面やプロダクトのUXライティング、メルマガ、ヘルプページ、マニュアル、活用事例、成功事例……

このように多岐にわたるだけでなく、さらに、

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紙などのパンフレット、動画……

と表現する方法はテキストだけにとどまりません。実際、この役割を「編集者」が全部担っている会社はほとんどないんじゃないかなと思います。それくらい広い範囲で「編集」が必要になっています。

「編集”者”」よりも、「編集”スキル”」が必要となることが多い

私には、WEBメディアの編集経験はあっても、紙の編集者としての経験はありません。「編集」ってなんだろな、難しいな。って今でも思います。

振り返ると、初めての編集の仕事は、人事担当の時に「新卒採用パンフレット作成」を任されたことでした。まあまあしっかりページ数があり、コストもかけましたので、プレッシャーはありました。その時は自分を「編集者」として意識してはいなかったんですよね。自分のミッションを達成するために、編集的なスキルが求められた状態というのが正しいです。

このように、日々の業務において、それぞれが必要に応じて編集していて、実質「できちゃってる」状態になっています。

だから、インハウスエディターの価値を改めて認識してもらう機会がなかなかないのではないかと思っています。

※デザイナーもそうですよね、上記の全てにおいてデザインの視点が必要ですが、全部にデザイナーがアサインされるケースはそこまでまだ多くない。個人的にはいてくださるだけで神ですが。

話はズレますが、この経験で良かったことは、「社長の考え」「組織づくり」について、経営メッセージを踏まえて表現できたこと。ここから私は「書いて表現すること」「人の想いを言語化すること」の仕事に楽しさとやりがいを感じるようになりました。

事業貢献ができるインハウスエディター

今の私の目標はここです。具体的に事業に貢献できるインハウスエディターとなることです。ぶっちゃけここができれば、職種自体はカスタマーサクセスでもマーケティングでも人事でもなんでもいい気がしています。私が作ったコンテンツ、記事、メルマガ、なんでもいいので、「作った」で終わらせず、ちゃんと「届けた」うえで、「行動」を促し、結果、「事業のここに貢献した」といえるものを積み上げたい

BtoBのSaaSのビジネスにおいては、「届ける」ところを分業することも多いので、ちゃんと「誰にどう届けて何が起きるとハッピーなのか」も踏まえたうえでコンテンツに活かしたいですね。

もちろん、受注して契約書をもらってくるセールスとはインパクトが全然違うでしょう。「その受注に貢献した導入事例記事は私が書いたんやで」とか言うつもりはないです。(いや、ちょっと言いたい。笑)

「事業のここに貢献する」を見据えたうえで、そこから逆算して、編集のスキルを活かして役割を遂行していきたい。というのが正しいかもしれません。簡単ではないですけど。

いわゆるオウンドメディアや社内報など、会社のブランディングや組織づくりに関するインハウスエディターが主流な中、明確に事業に貢献できるインハウスエディターが活躍すれば、インハウスエディターの価値はより上がっていくと思っています。

そしてそれは、BtoBのSaaSのビジネスにおいてはより重要です。なぜなら顧客との関係は長期的に続くからです。見込み顧客においても、導入後においても。一時的なインパクトだけでごまかせるものではなく、誠実に、丁寧にコミュニケーションをとらないといけません。

※全然関係ないですが、「ながーい、おつきあい。京都銀行」っていうCMが好きでした。

編集ってそんな簡単じゃない

編集スキルって、「正しく文字を書く人」「ライティングする人」という認識がされがちです。実際、それ以上の価値を具体的に表現しづらく、社内で孤立しがちだとよく聞きます。(同志よ…)

もちろん記者ハンドブックとか見て「正しい表記!」を追求することも求められますが、私はどちらかというと、経営における編集者の価値を上げる方が大事だと思っていて。

実際、編集スキルの高い方がたくさんいる会社って、プロダクトも、そのマーケティング施策も、会社のブランドも、強くないですか……?そういった会社が出すあらゆるコンテンツにワクワクしませんか……?

※オープン社内報やオウンドメディアがあるSmartHRさん、メルカンを運営されるメルカリさんなどがそうでしょうか。

(追記:この記事を書いた後に自分がSmartHRに入社するとは思っていませんでした)

会社の成長に貢献できれば、編集者の価値がもっと上がると思っていますし、それを上げていく人になるには、自分はまだまだだと感じています。

まとまりがあまりないですが、改めて感じた「インハウスエディター」としての道について書いてみました。