LEAN UXを読んだメモ(第3章)

LEAN UXを読んだメモ(第1章)

LEAN UXを読んだメモ(第2章)

第3章は現場でどのように実践すべきかが示してある。
主に次の2つの視点から書かれており
・チームとしてどう変わるべきか(アジャイル開発との共存)
・組織としてどう変わるべきか

チームとしての変革

スタッガード・スプリントという開発スプリントの1つ前に先行したスプリントとして、デザイン活動を行うことを推奨。
ただしこれはデザイナーのドキュメントなどの成果物をエンジニアへ納品するような状況(ミニ・ウォーターフォール)はNG。コラボレーティブな方法で作業する事が望ましい。
方法としてデュアルトラック・アジャイルがあり、1チームが「ディスカバリ」と「デリバリー」のバックログをそれぞれ共有しながら管理する。そしてディスカバリからデリバリーに段階に進んだもののみ開発する。

デュアルトラック・アジャイルのアンチパターンとしては以下。
・ディスカバリ・チームとデリバリー・チームを完全に分ける
・ディスカバリ方法についてメンバーの知識不足
・デリバリーからディスカバリーへのフィードバックがない

スクラムのリズムに合わせるためのプロセス構築として、アジャイルのスプリントリズムに合わせたブロックで(場合によって数ブロックをまたがった)テーマを作る。このテーマを期間中に改善していく。
チームに必要なだけの中間生成物を作り、イテレーション・プランニング・ミーティングを行って認識を合わせる。
それを実際に実験を行って評価をする。

そして認識を常にメンバー全員が把握するためには、ミーティングにはUXデザイナーだけでなく全員が参加する必要がある。それにより優先順位の定義をメンバー全員が把握でき、デザインのボトルネックにも気づく事ができて、結果的なチームの仕事の質を高めることに繋がる。

組織としての変革

LEAN UXを実施するにはチームだけが動いてもダメで、組織全体としても変革しなければ意味がない。
謙虚な姿勢での組織文化にし、変革を求め、プロセスを変えていく心持ちがなければならない。
LEAN UXのチームにはこれまでの企業のリーダが全て成果を決定する形式とは異なり、チーム全体に大きな権限が与えられる。
そしてチームメンバーは各人の役割を超えた仕事を推奨している。それにより部門間の交流が増え、個人の役職や役割でなく力量によって貢献するべき。

チームのリーダは核となるUXデザイナーが担うことが推奨。
プロセスをリードしてチームからのインプットを得てデザインに活かすと良い。

チームは小さくあるべき。ピザ2枚分のチームが目安。

働く場所はなるべく物理的な弊害を取り除くと会話がしやすくなる。ただし、遠隔地のチームを作ることが悪ではなく、あらゆるサービスを利用しながら弊害を取り除く努力をしなさい、という意味。
ただし時差があるチームでも、勤務時間が重なる時間帯は確保すると良い。時には物理的に合流することも考慮すること。

失敗は悪でない。そこから学ぶ事が大事で、みんな自分は失敗するものだと意識する必要がある。ヒーローは不要。

事前に決められたデザイン(BDUF)は採用すべきではない。
デザインの方向性が決まっていなくてもさっと作れるものがあれば手をつけた方が結果早い。スピードが第一であり、美しさはその次。

どこにやりがいを覚えるかと言われれば、課題の解決にやりがいを覚えた方がLEAN UX的には良い。自分の思う完璧なデザインを求めるプライドは邪魔になってしまう。

UXデザイナーは中間生成物だけ作るだけだからという理由で最後まで参加できないようなチームはNG。オブザーバーではなくプロジェクト全体に対してコミットすべき。エンジニアの側で仕事をするとGood。
サードパーティ・ベンダーとは(難しいが)サイクルに支障がないよう実質清算方式による契約をベースとすることが推奨。そしてLEAN UXの考え方(短期的に学習をしていく)に理解を示すベンダーがふさわしい。

組織にLEAN UXがすぐに理解されなかったら「実験だから」という名目でやると良い。多分。
そして、成功を示して変革をマネージャに求めていくことが近道である事が多い。

そして色々やってダメなら転職するのが早い。

・最近はディスカバリとデリバリーが近い距離で仕事している。(前は完全に別れていたミニ・ウォーターフォールだった)
・失敗が悪ではないことはわかりつつも、ディスカバリチームは自分の考えたことが正しいと証明するための資料を一生懸命作ってるようにみえる
・それってプレッシャーもあったのかな、と反省
・チームは謙虚
・ただし、ピザは3枚くらい必要な数がいる
・転職をかんがえるような企業ではない

やっと読み終わったー。

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