見出し画像

2024年奈良県吹奏楽コンクールの感想

今年はケーブルテレビで生中継がされていたので、録画して色んな団体の演奏を聴くことが出来ました。
ブルーレイの売り上げは下がるとは思いますが毎年生中継は続けてくれたら良いなと思っています。

今回のコンクールの演奏を聴いて、各団体個別の感想というよりは全体的に思ったことを何点かメモしておこうかなと思います。
主に打楽器中心です。

<良かった点>
・今年からホールに大型打楽器が常設され、コンクール本番でも借りることが出来たので手入れの行き届いていない楽器を使っている団体がほぼゼロでした。打楽器は楽器のメンテナンスをきちんとするだけで圧倒的に音色が良くなるのでこれは非常に良かった。と同時に、これをきっかけに自前の楽器もきちんとメンテナンスしようと思うきっかけになってくれたらなと感じました。

・全体的にストローク(叩き方)が綺麗でした。YouTube動画で色んな人が演奏動画を配信しているおかげなのか、個人のテクニックはものすごくここ数年で上がったなと感じました。美しい音は美しいストロークからじゃないと絶対に生まれないので、音色の質も非常に良くなったと思います。

<気になった点>
・マレットの選択をもう少し考えた方が良いなと感じる場面が多かったです。例えばティンパニならfの場面では全部ハードマレット(よくある赤いフェルト)のマレットを選択して音程感がなくなっていたり、小口径の大太鼓に対してめちゃくちゃ頭の大きいマレットを使っていたりと。マレットの音色はいわば絵の具の色みたいなもので、絵を描く時に色んな色を使って時には色同士を混ぜたり、、とするようにマレットもその場面に合ったものをしっかり考えて選択すべきだなと感じました。

・良かった点でストロークの話をしましたが、自分の叩いた音の音色がきちんと周りと合っているのか聴けているのかな?意識しているのかな?と感じる演奏は多かったです。見た目にこだわるばかりに音に意識が向かず、確かに観ててかっこいいんだけどこの場面にその音色は…みたいな場面がよくありました。(無駄な動きも多い。)ストロークは確かに綺麗になったのですが、同じ叩き方が全ての場面で通用する訳ではないのでここは色んな音色の引き出しを身につけたいところです。

・最後に、演奏している本人が自分の出す音をきちんとイメージして演奏しているかどうかが気になりました。指導者の指導のもとで言われたことをこなせるように練習するのはもちろんなのですが、その指導の意図であったりバンド全体が目指す音楽の方向性を本人が理解せずに演奏するのとしないのとでは聴取への説得力が大きく異なってきます。これは夏休みに入ってから取り組んでも絶対に身につかないので、日頃からどういった意識で音楽に取り組んでいるかが大事です。たまに小学生だから…とか中学生だから…という声も聞きますが表現しようとする力に年齢差はないと思っています。

以上、思ったことをつらつらと書いてみました。
僕が吹奏楽部に入っていた頃よりも格段に演奏レベルは上がりました。が、まだまだ伸びしろがあるのも事実かなと思っています。
今年はどこかの団体を指導する機会はなかったですが、また誰かを指導する機会に恵まれた時に備えて僕自身も研鑽を積み重ねていきたいなと思います☺︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?