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脳の機能と誤字脱字

誤字脱字のあるメールを受信したり、反対に送信してしまったりした経験はないだろうか。緊急での連絡のやりとりなど、慌てて文字を打った場合に誤字脱字が発生してしまうことがある。

よほどのことでない限り大きな問題になることはないだろうが、相手や状況によっては信用問題につながりかねない。
いまでは校正機能を備えたツールやアプリがあるため、自分が書いた文章に誤字脱字があった場合は補正(指摘)してくれるようになったものの、それでも完璧ではないだろう。
最終的には人の目で確認するしかない。

しかし、である。
人間とは不思議なもので、脳は文中の誤字脱字を自動補正してくれる機能を持っている。
これを「タイポグリセミア現象」と呼ぶ。

たとえば「ボキャラブリー」を「ボキャブラリー」、「おわせになっております」を「おせわになっております」と補正して読んでくれる。このように誤字脱字があってもそのまま読み進められるため、書き手側も読み手側も文字の間違いに気づきにくい。
脳の機能がかえってじゃまをしてしまうわけだ。

「タイポグリセミア現象」についてはここでは深掘りはしないが、これまでさまざまな誤字脱字を見てきた。なかでも漢字の誤字については、ほんとうによく見てきた。

じっさいに目を疑うような誤字に遭遇し、唖然としたことがある。
つぎのようなメールだ。


「連絡ありがとうございます。それでは明日の14時に逝きます」


どこかへ旅立とうとしていた。

なぜこのような誤字になってしまったのか。
脳の「機能」の面で考えた場合、脳が誤字を誤字として正しく認識できなかったのか、つまりそれは脳の誤作動を意味するのだろうか。

このように誤字を含んだメールや文章は、ありとあらゆるところであふれかえっているのだろう。
笑えるものも、笑えないものも。
もちろん、ぼくも例外ではない。気づかないうちにミスをしてしまっている可能性はある。

誤字脱字を完璧になくすのはむずかしいかもしれないが、自分は間違ったりしないと過信はしないこと。脳の誤作動の可能性も疑うこと。
一度書いたメールや文章は読み返すようにすることが大事だ(ほんとうは声に出して読むのがいいのだけれど)。

ぼくもきをつてけいこうとおもう。

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