須賀ユウキ

ライター丨フリーランス

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さよなら、会社員のわたし

今日から個人事業主(ライター)になった。 それは長年の会社員生活の終わりを意味するので、簡単ではあるが今日の出来事について備忘録がてら書き留めておきたいと思う。 3/31をもって前職を退職したので、健康保険証やPCなどを返却するために勤務していた事務所に足を運んだ。これまでと同じルートを車で走り、約束の時間通りに事務所に着いた。 社長たちと少し会話をして、所持品の返却と資格喪失証明書(健康保険/厚生年金)を受領した。 たいへんお世話になりましたとあいさつをしてその場を去った

    • ラーメンと戦う男

      とあるラーメン屋からひとりの男性が出てくるのを目にした。身長180cm、体重70kg台の半ばといったところだろうか。 ひたいから頬を伝う汗、紅潮した顔、そして狩りを終えたような鋭い目つき。全身から湯気のような熱気が立ち上っていた。 それはまるでボクシングでいうところの、12ラウンド(フルラウンド)の死闘を終えたあとの雰囲気だった。 フードファイター(和製英語)と呼ばれる早食いや大食いをする人たちがいるように、世の中においては食事をひとつの競技としてみることがある。 たと

      • 脳の機能と誤字脱字

        誤字脱字のあるメールを受信したり、反対に送信してしまったりした経験はないだろうか。緊急での連絡のやりとりなど、慌てて文字を打った場合に誤字脱字が発生してしまうことがある。 よほどのことでない限り大きな問題になることはないだろうが、相手や状況によっては信用問題につながりかねない。 いまでは校正機能を備えたツールやアプリがあるため、自分が書いた文章に誤字脱字があった場合は補正(指摘)してくれるようになったものの、それでも完璧ではないだろう。 最終的には人の目で確認するしかない。

        • あれは勘違いではなく思い込みだった

          日本語はむずかしい。 似たようなことばが数多く存在し、微妙な違いを見落としてしまうことがある。 たとえば、ビジネスメールでよく使われる「ご教示ください」や「ご教授ください」、あるいは「間違いです」や「誤りです」など。 本来であれば文脈によって使い分ける必要があるにも関わらず、なんとなくで画面に文字を打ち込んでしまっている。 特別な業界でない限り、社会に出てから文法やことばの正しい使い方を学ぶ機会はほとんどないだろう。ぼくだってそうだ。 そんなことを考えていたら、ある2つの

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        さよなら、会社員のわたし

          19歳の24時間

          19歳の夏の夜、中学校からの友達7人と1台の車で市内をドライブしていた。いつもと変わらず、その日の夜もあてもなくぶらぶら車で走っていた。すると突然、運転席の友だちが「いまから鷲羽山ハイランドに行こや」と言い出した。23時を過ぎたぐらいのことだった。 車内の誰ひとりとして嫌がる様子もなく、満場一致で行くことが決まった。助手席に座る友だちがふいに車内に流れていた音楽のボリュームを大きくして、みんなで一斉に歌い始めた。 小学生のころの遠足前夜のようなテンションで勢いよく車を走ら

          19歳の24時間

          雨の正体

          海を眺めたり、カフェでコーヒーを飲んだり、部屋で音楽を聴いたり、気心しれた友人とおしゃべりしたり。 人によって心が落ち着く場所やリラックス方法はさまざまだ。 瞑想をする人もいれば、焚き火のように暗闇の中で灯る明りを、ぼーっと見つめるのが好きな人もいるだろう。 日々、仕事や家事、育児で忙しくしている人にとって、体や心を休めることは大切だ。肉体的な休みだけでなく精神的な休みも欠かせない。 それもそのはず。 フルタイムで働いている人であればなおさらで、1週間の中で仕事をしている割

          偶然なのか、それとも必然か

          「ことばとの偶然の出会い」 今日、とある本を読んでいて目にしたことばだ。 ビジネス書や小説、マンガなどを読んでいて印象的なことば、こころに響くことばに出会ったことは誰しもがあるのではないだろうか。 いまの自分に足りない知識やスキルを身につけるため、物語の世界に没入したいため、エンタメとして楽しみたいため、などの理由で手にしたものの中からみつけられたことばだ。 人によっては救われたことばもあるだろう。 もちろん、ぼくにだってある。 いいことばを見つけたときは、ほっこりした

          偶然なのか、それとも必然か

          人は話したいのではなく、聴いてほしい

          取材、会議、日常会話、人生相談。 人はありとあらゆる場面で話をしている。 職場の同僚や先輩・後輩、取引先の方、家族、友だちなど、自分の身の周りの人とたくさん話をしている。 そんな中で、ぼくは取材をおこなうときに意識していることがある。 それは、相手の話を「聴く」ことだ。 いやいや、なにをそんなあたりまえのことを、と思ったかもしれないが、意外と話を「聴けて」いない人もいるのではないだろうか。人の話を聴くのは簡単なようでむずかしい。ちょっと気を抜くと話を「聞き流して」しまった

          人は話したいのではなく、聴いてほしい