オッサンたちが「オトナはサイコー!」と叫ぶ賛歌
ここのところメンタル面で良いです。
前回も書きましたが、小沢健二の新曲「彗星」のおかげです。
「聴き狂ってください」と小沢健二がツイートしていた通り、聴き狂っています。
不安だらけの日本の将来を、いい歳した大人が肯定してくれる。
なんだか元気をもらえる。
音楽のあるべき姿、その一つだと思います。
いい歳した大人が未来を肯定してくれる、そういう意味で似た曲が、最近もう1曲最近リリースされています。
「オトナノススメ~35th 愛されSP~」。
怒髪天の名曲のトリビュートです。
この曲にはドラマー6名、ベーシスト6名、ギタリスト13名、ヴォーカリスト&コーラスを合わせてなんと総勢220名参加しています。
220名ですよ、220名。エグい。
メインボーカルには、吉川晃司、スガシカオ、トータス松本、チバユウスケ、田島貴男、斉藤和義、渡辺美里などなど。いい年した豪華なオッサン(ときどきオバサンも)たち。
そのオッサンたちが束になって「オトナはサイコー!」と叫ぶんですよ。
束になって肯定してくれる。
それがPVに表れまくっていて、最高に良い。
PV観るだけで元気になれる。
元々この曲が好きでしたが、もっと好きになっちゃうよね。
この2曲に共通するのは、「未来を肯定してくれる」という点だけではないんです。
歌詞と歌い手の人生がしっかりリンクしているんです。
そして時は2020
全力疾走してきたよね
1995年 冬は長くって寒くて
心凍えそうだったよね
だけど少年少女は生まれ
作曲して 録音したりしてる
僕の部屋にも届く
----
2000年代を嘘が覆い イメージの偽装が横行する
みんな一緒に騙される 笑
だけど幻想はいつも崩れる
真実はだんだんと勝利する
時間ちょっとかかってもね
(彗星)
1995年の冬といえば、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件があった頃。
1992年生まれなので、当時の空気感は覚えていないけれど、バブル崩壊もあって、今以上に不安な時代だったのかもしれない。
当の小沢健二は5枚のシングルを発表。一番活動的だった時期。
「強い気持ち・強い愛」(彗星はこの曲のアンサーソングらしい)などが当時の世相を表していた。
ただ小沢健二は1998年に音楽の表舞台から姿を消す。2000年代からは時代を反映するアイロニーを含んだコラムを度々出していた。
そして2017年に復活。2019年に2020年の歌う。
初めて聴いたときは2020年なんだから、来年リリースでも良かったのでは?とも思った。
けど未来を肯定するからこそ、たぶん2019年に出す必要があったように今は思う。
三十かそこら辺りで つまらねェ大人へと
避けられぬ悲しきさだめ ウソだ!それはデタラメだ!
----
守らねばならないモノがあるのなら尚更に
攻撃は最大の防御 攻めて!攻めて!攻めまくれ!
オトナはサイコー!オトナはサイコー!
ぜんぜん楽勝 恐れるに足らん
オトナはサイコー!青春続行!
人生を背負って大ハシャギ
(オトナノススメ)
20年、30年のキャリアで、酸いも甘いも経験してきた大人たちがシンプルに「オトナはサイコー!」だと肯定してくれる。
これをもし20代の若者が歌ったところで、グッとくるものがあるかといえばたぶんない。ただウェイウェイしているだけになるだろう。
歌詞と歌い手個人がしっかりリンクしているからこそ、歌い手の人生が少しなりとも見えてくるからこそ、責任感と納得感がある。
そんな曲が好きです。
しばらくはこの2曲で日常を頑張ります。
週1note Vol.4は金曜日担当で、最終回だけ大幅に遅れてしまった。
Vol.5で試験的なことをする予定であることも考えると、この内容を書いておきたかったので、遅くなってしまったけれど、これにて。
Vol.5の募集はこちら。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?