動物のQOL向上を「給餌方法」の観点から考える。

お久しぶりの更新です。

今回はノーズワークマットについてちょろっと書きます。

以前から気になっていたノーズワークマット。
雑誌の付録で話題になった知育玩具です。

本来、イヌは獲物を探す際に地面の匂いを執拗に嗅ぎ、獲物を見つけ、捕まえた後、羽や毛皮を剥いでようやく肉にありつきます。
オオカミに限って言えば、さらに獲物の腹部を分解し、リーダーだけが栄養価の高い内臓を食べ、残りの肉を群れのメンバーが分解して食べます。
内臓と言っても種類は様々、それに加えて毛皮、羽、骨、肉を鼻と口吻で嗅ぎ分け掻き分けながら食事にありつきます。
そしてその過程、つまり野生で行われている行動を再現することがQOL(クオリティ・オブ・ライフ = 人生の幸福度や奥深さ)を高めるという考えが浸透してきました。


それは草食動物や雑食動物でも同じで、動物園では給餌方法に工夫を凝らしています。
たとえば穴の中にジュースを入れて棒を与え、その穴に棒を抜き刺しして舐めることで初めてジュースを飲めたり。
ペレットの入った入れ物に穴を開け、外まで匂いが届くようにし、その穴からペレットを出すために転がしたり揉んだり叩いたりしたり。
毛皮に見立てたダンボールに肉を入れ、ダンボールをバリバリと破いてから肉にありつけるようにしたり。


最近では屠体給餌といって、駆除のために殺されたイノシシ等を冷凍・殺菌して、肉食動物に与えることで、ダンボールではない本当の毛皮を剥ぐ作業を動物園生まれの子でも経験でき、それがQOLを上げ、屠体給餌を知った人がより動物や動物園や駆除のことを知るきっかけになると考えられています。

そして、それは動物園の動物だけではなく、家庭で飼育されている動物にも当てはまるといわれています。
キャットタワーやキャットウォーク、音のなるおもちゃなどが猫本来の本能を刺激しQOLを上げることが知られていますが、給餌方法に関してはまだ多くの人が試行錯誤中だと思います。


先に登場したのが犬用のノーズワークマット。
匂いを嗅ぐ、鼻と口吻で掻き分けて獲物を探り、やっとこさ餌を得る。
それがQOLの向上、並びに脳の発達・脳細胞の活性化(=ボケ防止)、暇つぶし等の効果があると考えられ、最近話題になっているのです。
使い方は簡単。
複雑に縫われた布の間におやつを隠し、それを犬が探す。
そんな単純なことが、QOLの向上に繋がるというんだから、試してみる他ない!ということで、ネット通販のcharmさんで1600円のお手頃価格で密度があるノーズワークマットをゆきの12歳の誕生日プレゼントに買ってみたのでした。
しかし、犬の時間は人間の7倍で進み、老化はもっと速い。という言い訳のもとさっそく使ってみました!!
大雨が降っていて、いつもなら震えながら部屋の隅っこに居る状況なのに、夢中でほじほじしていました。
1600円ならいくらぐちゃぐちゃにされても洗ってボロボロになっても簡単に買い換えられる…という利点もあります。笑


一家に一台ノーズワークマット!!

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