詩『読書』

机に本を開いて置いて

片方の手はそれを支えて置いて

あなたは本を読む

もう片方の空いている手が

てもちぶたさに深緑の栞をくるる

指の間でまわしている

それはまるで

職人が糸を織るように

母がマフラーを編むように

本から伸びる言葉のイトを

1つ1つ織るようで

いずれそれは言葉のマフラーとなり

あなたのその

冷えきる心を暖めるのだろう

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