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論理的思考力を鍛えるために約立つ本5選!【元外資系コンサルタントが厳選してご紹介】

論理的思考力を鍛えたいんだけど、正直なんの本を読めば良いのかわからないなぁ。いきなり本を紹介されても使い方もわからないし、どのように使えば良いのか一緒に教えて欲しいなぁ。

今回はこのような疑問にお答えいたします。

「話し方が感情的すぎるからもっと論理的に話して」と言われたことはありませんか。

そもそも、「論理的」とはどのようなことを指しているのか知っておく必要があります。


論理的とはどのようなことを指すか

そもそも「論理的」とはどのようなことを指すのでしょうか。

とりあえず以下の引用に目を通してみてください。

ロジカルシンキング(logical thinking)とは、一貫していて筋が通っている考え方、あるいは説明の仕方のことである。日本語訳として論理思考あるいは論理的思考と置き換えられることが多い。日本で育まれており、論理学に由来する考え方や、コンサルティング業界に由来する考え方に分かれる。後者に「重複なく・漏れなく」対象を分析するMECE(ミッシー)といった考え方がある。三角ロジックは主張、客観的データ、論拠をセットにすることで、議論の方法として広く使われている。
                Wikipedia ロジカルシンキングより引用

こちらの引用の言葉を借りるのであれば、論理的に話すとは「一貫して筋が通っていること」であると言えます。

わかりやすいように簡単な例を1つ挙げてご紹介していきます。


論理的な話し方をするためには以下の3ステップが重要です。
1 結論ファーストで話す
2 定量的に話す
3 話を項目ごとに分ける
4 構成を作って話す

さて上記の例を見ると、「あれ?おかしくないか?」と思われたはずです。

「以下の3ステップが重要です」と言っておきながら、実際には4ステップが紹介されていますよね。

これは既に論理的であるとは言えません。

また、もう一点気になる部分がある方もいらっしゃるはずです。

少しロジカルシンキングに詳しい方であれば「全然MECEじゃないよ」と思われた方もいるかもしれませんので、こちらに関しても少し深掘りしてご説明します。

ちなみにMECEという言葉を知らないという方は以下を参照してください。

MECE(ミース(meece)[1]; 英語: Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive (頭字語))とは、「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」を意味する言葉である。 要するに「重複なく・漏れなく」という意味である。経営学、経営コンサルティングなどの領域でよく使われる言葉である。ロジカルシンキングの一手法として日本では喧伝された、運営コンサルティング社で使われているグルーピング(grouping)の原理。
                       Wikipedia MECEより引用


MECEはどこまで意識すれば良いのか

私自身がコンサルティングファームに勤めていたこともあり、MECEという言葉には非常に馴染みがありますので少しお話していきます。

結論から言うと、MECEは意識はしても固執はしない方が良いです。

先ほどの例を見てもらうと、論理的に話をするためには3点が必要であると述べました。

しかし、論理的に話をするためには他にも必要な要素は絶対にありますよね。

どんなに突き詰めて考えたところで、「漏れ」は出てくる可能性があります。

実際にコンサルティングファームでの研修においても、「MECEには固執しすぎるな」ということは言われます。

論理的に考えるためにはMECEは必要不可欠な要素であるとともに、固執しすぎる必要のない要素であるということも覚えておくと良いでしょう。

前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、論理的思考力を鍛える本をご紹介していきます。


論理的思考力を鍛えるために役立つ本5選

読書

こちらの記事では、論理的思考力を鍛えるために役に立つ本を5冊ご紹介いたしますので気になる本がありましたら一読してみてください。


おすすめ1:世界一優しい問題解決

こちらの本では「論理的に考えるとはどのようにすれば良いのか」ということではなく、「実際に問題を解決するためにはどのように考えれば良いのか」という部分にフォーカスが置かれて説明がされています。

こういったロジカルシンキング本にありがちなことですが、難しい言葉や横文字が羅列されていて、あまり本を読まない方にとってはとっつきにくかったりするんですよね。

こちらの本はロジカルシンキング初心者であってもわかりやすい内容となっていますので、これから勉強していこうという方にはおすすめの一冊となっています。


おすすめ2:現役東大生が書いた地頭を鍛えるフェルミ推定ノート

フェルミ推定とはまた聞きなれない言葉かもしれません。

ざっくりと一言で表すと、「捉えどころのない数字をいくつかの手掛かりから推論すること」と考えていただければ思います。

例えば、「日本にある電柱の本数を求めよ」、2020年ごろの日本におけるフリーランスの割合を求めよ」なんていう場合にフェルミ推定を使うって求めることができます。

「そんなもの求めることができるの?」と思われるかもしれませんが、これがある程度の情報さえあれば可能なんですよね。

なおかつ、実際の数字とそこまでかけ離れずに答えを導き出すことも出来るのです。

コンサルティングファームの就活レベルでは、実際の数字とはかけ離れていてもフェルミ推定の考え方が正しければ面接を突破することはできるかもしれませんが、実際の業務となるとなるべく正確な数字が欲しいところです。

そこでフェルミ推定をするためを得意にするための方法を1つだけご紹介します。


フェルミ推定を得意にするためには数字感に強くなる

全く知識がゼロの状態でフェルミ推定を行うのは、裸で戦場を駆け回っている状態と同じです。

情報という武器をなるべく蓄えておくことにより、戦士として戦場に繰り出すようにする必要があります。

フェルミ推定に役に立つ知識をつけるためには、「会社四季報」業界地図を読んでおくと効果的です。

こちらの本では様々な業界の数字が網羅されているので、幅広い業界の数字感を身につけることができます。

例えば、飲食業界の原価が4割と聞いても別に驚きませんが、化粧品の原価が4割と聞くと「めちゃくちゃ原価が高いな」ということを肌感で感じることができるようになります。

このような数字感を身につけておくと、論理的に考える際には非常に役に立ちますので一冊持っておくと良いでしょう。


おすすめ3:現役東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノート

先ほどご紹介したフェルミ推定ノートのケース問題バージョンです。

ケース問題もフェルミ推定同様に、コンサルティングファームの面接で利用されていたりします。

こちらのケース問題というのが非常に面白いんですよね。

例えば、新宿の駅前にある居酒屋の売上を2倍にするためにはどのようにすれば良いのか?などのような問題のことを指します。


ケース面接は論理的思考力を上げるために最適

ケース面接の学習をしておくことが論理的思考力を鍛えることに約立つ理由は、筋道を立てて考えることができるようになるからです。

ケース面接はジクソーパズルに似ていると筆者は思っているので、ジクソーパズルを例にご説明していきます。

ジクソーパズルはいきなり中心部分から作ることはできませんよね。

まずは、外側から固めていって、周りの背景などをヒントに内側を組み上げていくなどの筋道があります。

ケース面接も同様に考えることができるのですが、通常のジクソーパズルと異なる点は「足りないピースを自分で作って補わなければいけない」という点です。

例えば、新宿駅前の居酒屋の売上を上げるためには「現在の売上」や「客単価」という既にわかっているピースがある一方で、「売上を上げるために打つべき施策」という足りないピースを作る必要が出てくるのです。

そして実際に足りないピースの形があっていれば、お店の売上が2倍になったりするのです。

また、ジクソーパズルと同様に、ケース面接においてもいきなり内側のディテール部分からは作り上げることができません。

「現状」というピースを考えずに「内装のデコレーション」などのディテール部分を考えても無駄になってしまいます。

例えば、お年寄りの方をメインターゲットにするカフェにおいて、「インスタ映え」を狙った壁紙にするのは効果的な施策とは言えませんよね。

このような理由により、ケース面接は筋道を立てて考えること(論理的な思考)に役立つのです。


おすすめ4:ロジカルシンキング

今までのご紹介してきた書籍は、「実際に問題を解決することしながら学んでいこう」というタイプの本でしたが、こちらの本は「知識を身につけていこう」というタイプの本となっています。

※もちろん、こちらの書籍でも例題は載っています。

そのため、先ほどご紹介してきた本よりは少しとっかかりにくいかもしれませんので、こちらの本が難しく感じるという方は「おすすめ1」でご紹介した本をお先に読んでみるのが良いのではないかと思います。

こちらの本を読むことによって、So What?Why So?の2つの考え方をベースに思考を整理する方法を身につけることができます。

So What?Why So?という考え方はこちらの記事では初めて出てくる言葉なので、簡単にご説明していきます。


So What?Why So?を繰り返すことで問題の核心にたどり着ける

Why So?は文字通り「なぜそうなのか?」ということを繰り返し質問して行くことを指し、So What?は「だからなに?」ということを繰り返し質問して行くことを指しています。

イメージが掴みにくいと思いますので、簡単な具体例を挙げてご説明していきます。

・営業成績が上がらない ←So What?(どのプロセスに問題があるのか)
・会社を辞めたい人間が4割もいる ←So What?(どの年代、どの職種が多いのか)
・残業を減らすためには人員を増やすべき ←Why So?(他にも選択肢があるのに何故なのか)
・インセンティブ制度を導入すればモチベーションが上がる ←Why So?(何故そう言えるのか)


このような形で質問をSo What?Why So?で詰めていくことにより、本質的な課題が見えてくるようになってきます。

日頃の仕事でも役に立つ思考法なので、ぜひ取り入れてみるのが良いのではないでしょうか。


おすすめ5:ビジネスフレームワーク図鑑

こちらの本は、今までご紹介してきた本とは違って「考え方の型」を学ぶことができる書籍となっています。

全てのフレームワークを覚える必要はありませんが、知っておくと思考を整理することができるので非常に便利です。

思考を整理しようと思っても、そもそも整理の仕方がわからなければ不可能ですよね。

抽象的な概念でわかりづらいと思いますので、具体例をご紹介します。

例えば、あなたの部屋が非常に汚い状態であるとします。

書籍がそこら中に転がっていたり、食べ物や飲み物のゴミが散漫している状況を思い浮かべてみてください。

さて、では実際にお片ずけをしていきましょう。

おそらくあなたはゴミはゴミ箱に捨てて、書籍は本棚に戻しますよね。

それは、「ゴミをゴミ箱に捨てる」、「書籍を本棚に戻す」という整理方法を知っているからできるのです。

もし「ゴミはどうすればいいの?書籍はどこにおけばいいの?」という状態になってしまってはお片ずけなんてできませんよね。

思考の整理にも同じことが言えるのです。

ビジネスフレームワークを知っておくことで、思考をしっかりと整理することに役に立ちます。

論理的に考えるためには、思考の整理は必要条件となりますのでこちらの書籍は持っておいて損はないでしょう。


まとめ

今回は論理的思考力を鍛えるためにおすすめの本を5冊ご紹介いたしました。

筋が通った話し方をすることによって、話し相手に自分の意見を理解してもらえるようになります。

どうしても感情と論理がごちゃ混ぜになって話してしまっていたという方は、ぜひ今回ご紹介した本を読んでみてはいかがでしょうか。

また、【コンサル志望者必見】絶対に読むべきオススメ書籍3選というテーマでも記事を書いていますので、コンサルタントのような考え方ができるようになりたいという方はこちらも参考にしてみてください。








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