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EU委員選挙はどうなる?揺らぐリベラル主義と存在感伸ばす保守主義の混在


自由と人権の欧米・保守化の影響も

まもなく欧州議会選挙が始まります。

欧州議会は定数705で構成されており、加盟国別議席配分数は人口によって
比例している。

【欧州議会の権限etc】
人権擁護
環境規制
消費者保護

そのため欧州議会こそEU加盟国にとっては
左右すべき事態なのです。

特にブレグジット後の初選挙であるため、
議席配分は変更されております。

ヨーロッパ各国では、EU=ヨーロッパ連合の議会、ヨーロッパ議会の選挙を来月に控え、偽情報の拡散など、ロシアが情報操作によって、選挙に介入する動きに警戒感が高まっています。

出典:NHK 2024/5/6 欧州議会選挙 ロシアが情報操作で介入か 警戒感高まる

なお現在の各国に配分される議席数はこちらとなっております。

【議席配分数】
ドイツ:96議席
フランス:74議席
イタリア:73議席
スペイン:54議席
ポーランド:51議席
ルーマニア:32議席
オランダ:26議席
ベルギー:21議席
チェコ:21議席
ギリシャ:21議席
ハンガリー:21議席
ポルトガル:21議席
スウェーデン:20議席
オーストリア:18議席
ブルガリア:17議席
フィンランド:13議席
デンマーク:13議席
スロバキア:13議席
アイルランド:11議席
リトアニア:11議席
クロアチア:11議席
ラトビア:8議席
スロベニア:8議席
キプロス:6議席
エストニア:6議席
ルクセンブルク:6議席
マルタ:6議席

またEUの中でもロシアに近いハンガリーやポーランドもあり、
先進国のフランス、ドイツ、イタリアなどそれぞれの地域事情でも
分かれます。

だからこそ人口の多い国がEUの主導権を取りやすいのです。

しかし不法移民経済格差も同時に今回の選挙で考えなければ
ならないかと思います。

不法移民対策

不法移民対策は近年ますます強くなっています。

イタリアでは保守派の女性首相であるメローニ首相が
就任し、最南端のランペドゥーザ島
人口を上回る不法移民が押し寄せています。

ランペドゥーザ島は人口はわずか5,500人でチュニジア、リビア、マルタ
の間の海にあります。

そのため船を通じて移民が押し寄せてくるのです。

日本では中国人や韓国人、北朝鮮人が船を通じて大量にくることはないでしょう?

観光客は違法船でなく飛行機で来ていますよね?

不法移民は船で大量にくるのです。

 ヨーロッパは2015年、未曾有の移民・難民危機に直面した。それ以来となる不法移民の急増に、今夏のヨーロッパは直面している。
特にイタリアには、北アフリカから地中海を渡って多くの不法移民が押し寄せており、欧州連合(EU)の政策専門サイトであるユーラクティブによれば、その数は12.6万人と、昨年比で倍増しているようだ。

出典:2023/9/21 JB press 伊ランペドゥーザ島には住民を上回る不法移民、移民・難民問題が再燃する欧州

欧州で移民・難民への対応を厳格化させる動きが強まっている。中東情勢の緊迫化でパレスチナからの移民流入が予想される中、欧州連合(EU)は域内への受け入れを規制する新たな制度案で大筋合意。移民排斥を掲げる右派政党が躍進する加盟国も独自の移民政策を取り始めた。移民・難民に比較的寛容な姿勢を示してきた欧州諸国は転換を迫られている。

出典:産経 2023/12/22 欧州で移民受け入れ厳格化へ 反移民勢力台頭、右傾化鮮明

特にロシア・ウクライナや中東情勢でもEUの対応は
より保守化が進んでいます。

2024年4月11日のロイターによると、
EUは移民改正案を提出し、
移民による財政圧迫のドイツと、不法移民が押し寄せてくる
アフリカと距離が近いイタリアに配慮したバランスの良い
受け入れを目指す法が成立しました。

- 欧州連合(EU)欧州議会は10日、EUの移民・難民受け入れの枠組みの改正案を承認した。

加盟国国境における難民認定手続きの迅速化や、難民申請が認められない人々の送還を拡大することなどが盛り込まれ、イタリアなど移民・難民希望者が最初に到着する国と、比較的財政が豊かなドイツなどの国の負担をより公平にする。

出典:ロイター 2024/4/11 欧州議会、移民・難民受け入れ巡るEUの枠組み改正案承認

果たして今回の移民受け入れの評価は
EUの加盟国民はどのような反応を示すのか?
注目です。

物価高とブレグジットの影響も

欧州は高金利と物価高が課題です。

ユーロはドルに勝る政策金利の高さであり、
それぞれの中央銀行は積極的な利上げを
ここ2年間で推進してきました。

未だ利下げは起きず、政策金利はいずれにせよ
高いままですが、今回の焦点は物価高
影響が及ぶかもしれません。

委員長と大統領の行方

続いて委員長と大統領についてです。

その前に欧州の権限について紹介します。

欧州連合の主要機関は主に欧州議会欧州理事会
欧州連合理事会欧州委員会の4つで構成されています。

欧州議会選出された欧州議員が参加。理事会と立法や予算に関する権限を共有
欧州理事会:最高位の政治機関、加盟国のトップが参加。欧州連合の政策指針と統合への推進力を高める機関
欧州連合理事会:加盟国の閣僚が参加。立法権と執行権(限定的)を持つ政策決定機関
欧州委員会:加盟国から1人ずつ任命された委員で構成 立法の発案権

この4つですが、中でも影響力があるのは欧州委員長と大統領です。

【欧州のトップ】
大統領:シャルル・ミシェル(ベルギー)
委員長:ウルズラ・フォン・デア・ライエン(ドイツ)
議長:ロベルタ・メツォラ(マルタ)

トップはそれぞれ3名がEUの顔ですが、
今回の議会選ではどのような影響がもたらされるのか?
注目です。


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