見出し画像

令和の小学生は三人寄れば文殊の知恵なのか

完全テレワークになってから、会社に戻るという無駄がなくなったため
取材が終われば、すぐに家に帰れるようになった。

昼間のガラガラの電車にのって、おばちゃんたちの与太話を聞いたり、
午前中に病院にいっておじいちゃんおばあちゃんたちの健康不安のあれやこれやを聞いたり、朝一のスーパーの特売に行けたりーーー

とまあ、平日、普通に仕事をしていると見聞きできないことに遭遇するようになった。

そんなある日。
コロナ禍で昼間のバスの本数が激減し、バスの後ろ姿を見送ってしまったため、たまには歩いて帰るか~と、てくてくゆるい坂道を歩いていた時のこと。

小学生の下校時間とバッティングしたため、小学生たちが歩く先からどんどんやってくる。数人でべらべらしゃべりながら歩いている子ら、坂道をダッシュで駆け下りていく子ら、側溝の一つ一つの穴に傘をいちいちぶっさして歩いている子らーーー

いろんな子がいますな~と次から次へとやってくるちびっこギャングたちを眺めていると、3人組の男子がやってきた。

私も小学生たちもすたすた歩いているので、すれ違いは一瞬。

男子A「なあ、おれの特技知ってる?バスルームで人を・・・」

え?何?何?
そのサスペンス的なシチュエーションは!

バスルームで人を・・・ときたら、刺す?
いやいや、そんなことはあるまい。
押し込む?
溺れさす?

人をの続となるとどうしてもサスペンス・ミステリー系になってしまう。

無茶苦茶気になるが、いきなり知らないおばちゃんに

「ねえねえ、何の話しているの?」

なんて声かけられたら、警察に通報されちゃうかもしれないし、うかつに話しかけられない。さみしい世の中になったものだ。

なんて考えていたら、次は3人の女子が真剣な表情でやってきた。

「ってなってな、いきゅうやねん!」

1級をとった?1球に魂をこめた?一休さんだった???

なんのいっきゅうか気になるじゃないか。

そして、極めつけはドリカム状態、あ、古いか。女子1人に男子2人の今時のグループといえばセカオワ状態?のグループがやってきた。

真ん中にいる女子がものすごい楽しそうに歩いてくる。
男子二人に言い寄られているのか?なんて考えていると、

「んでな、住んだことないねん、泊ったことはあんねん」

ど、ど、どおいうこと?!

レジデンスホテルのこと?
いやいや、田舎のおばあちゃんの家の大きさや豪華さを自慢しつつ、
一緒に住んだことがないけれども、泊ったということか。

いや、両親が離婚してしまって、お父さんと住んだことはないけど
一緒に泊まったことことがあるとか?

と、どうしてもドラマの設定にありがちな方を想像してしまう。

人それぞれに人生のストーリーがあり、それは長いか短いかではない。
小学生にだってすでにストーリーがあるのだ。にしても、主語や述語がない文章とはいろんな想像をしてしまう。気になって仕方がない・・・

そういえば、自分が小学生のころって何しゃべってたんだろ。
まったくもって覚えてない。

覚えているのは、「ゆきんこてば嬢」と呼ばれていたこと。

なんでもかんでも、「てばてば」と言っていたらしい。
てば=そしたらさ~、じゃあさ~みたいな意味なのだが、何を言っていたんだろう。

そうしたらの意味

前の文を受けて物事が展開するさまなどを意味する表現。前文を前提として、その結果を述べる表現。

weblio辞書

ということはだ、小学生のときから、人の話をきいて、ちゃんと感想を述べる子だったってことじゃないか。すごいぞあたし!

いや、まて冷静に考えろ。興味あるとスイッチ入って「てばてば」と勢いよくしゃべりたおしている自分の姿が想像できる。現在もその傾向あり。人の話をさえぎって自分の意見を述べていた空気読めないな子だったような気がしてならない。

今からでも遅くない。聞き力をつけねば。と分析できるようになったあたり、いい歳のとりかたしている。と自画自賛。

それにしても小学生はみんなドリカム状態、いやセカオワ状態が多い。
女性1人男性2人という意味ではなく、3人組で帰っているのが多かった。

今は下校時に何があるかわからないし、何かあったときに3人いれば一人は大人を呼びに行けるとかそんな理由で3人なのか、ただ単に3人が流行っているのか。

1980年代は2人組がベーシックだったと記憶する。

実は3人で横並びで歩いてこられると自転車やバイクと接触するんじゃないかとひやひやする。2人組のほうがしゃべりやすいし、幅もとらなくていいのでは・・・

は!2人だと会話が続かないとか?

令和は、三人寄れば文殊の知恵を体現しているのだろうか。
その真相は明らかではない(←ドキュメンタリー風)

この記事が参加している募集

#この経験に学べ

54,146件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?