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スパイス一つでいつもの料理・スイーツが七変化

料理はひと手間で味が一段とアップする。

NHKの今日の料理や料理研究家の人たちがよく言っているけれど、そのひと手間がめんどくさくて、結局、下ごしらえをせずにそのまま炒めたり、出汁はインスタントを使ったり、野菜をいためてからめるだけのクックドゥのお世話になったりする。となると
いつも味が一緒

自分の料理にあきる

食欲不振になる

お取り寄せもだいぶお世話になりそれなりに楽しんだものの、どうもそれも飽きてきた。食べるのは好きだが、料理は面倒だし、お取り寄せもマンネリしてきたし、さあ頻繁に居酒屋にいけない今、どうしたら?と思っていた時に出会ったのがやまつ辻田だった。

鷹の爪=赤唐辛子じゃない


大阪府堺市にある和風香辛料 やまつ辻田にお邪魔したのは猛暑真っただ中の8月半ば。古い町並みがそこかしこに残る堺市にあってこの門構え。

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国の重要文化財に指定されてもおかしくない建物だ。ここはあくまで自宅であって、お店ではない。なじみのお客さんが買いに来るくらいで、基本は百貨店や催事で販売しているとのこと。

今回は辻田社長と懇意にしているお友達に金魚の糞のようにくっついて行ったおかげで感動的なスパイスに出会えた。なんでも首突っ込んで、行く行くー!とほいほいついていくのは大事だなとしみじみ。

早速見せてくれたのが、食品サンプルのような美しすぎる赤唐辛子。

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「うわ~。キレイな赤唐辛子ですね」と感動していると

「赤唐辛子の品種わかる?」と辻田社長。

「品種?鷹の爪とかそういうのでしょうか?」

「みんな、赤唐辛子を鷹の爪っていうんだよ。でもね、鷹の爪は唐辛子の何百とある品種の一つにすぎないんだ。しかも、鷹の爪として売られているのはほとんどが外国産か別の品種なんだよ」

な、なんと!しかも、純粋種の鷹の爪の生産はここだけ!
昔は堺市一帯で鷹の爪を生産している農家があったけれども、手間暇がかかることからやめてしまったそう。

実際に鷹の爪が栽培されている畑に行って、摘み取り方を教えてもらった。

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実は実家でもほんのちょっぴし赤唐辛子を栽培しているのを見たことがあるのだが下にぶらんぶらん垂れ下がっているものだった。

やまつ辻田の鷹の爪は上に向かってビョンビョン飛び出しているなんとも不思議な光景。真っ赤になったら、手で一つずつぽきぽきと収穫していく。

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背丈が低いから、立って作業することができず、座りながら一つ一つ丁寧に摘み取っていく。これは大変だ。

やまつ辻田の極上七味唐辛子の味わい方

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この国産大辛鷹の爪を使用したやまつ辻田一押しの極上七味唐辛子の配合も見させてもらった。
国内産の繊細な辛味を感じる鷹の爪、甘みを感じる金胡麻、丹波産の黒胡麻、華やかな香りと上品なシビレがたまらない国内山椒、柚子の木を植えてから実をつけるまで20年もかかると言われている実生柚子、さらに風味高い青のりけしのみしそがブレンドされていく。
一つ一つ配合されていくたびに香りの七変化がすごいのなんの。

特に国内産山椒と実生柚子が加わったときの香りの高さといったら!
この二つはまたあとでじっくり感動を伝えるとして、この魅惑の香りをかいでいるとおなかがぐるぐるなってきた。

まずは、うどんのお供に。

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定番の組み合わせながら、スープがのどを通るたびに、味に深みが増していく。特にこだわって作ったうどん出汁でもないのに、ものすごく手間暇かけたうどん出汁のような味わいになるのが不思議。

これはもう病みつき!と思ったのがすきやき。

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溶きたまごに極上七味をたっぷりと入れて、よくかきまぜると七味やら柚子やら唐辛子やらの香りの洪水にうっとり。卵かけご飯にして食べてもおいしいな~なんて思いながら、甘く煮込まれた牛肉をくぐらせて食べると、牛肉の脂っこさが吹っ飛ばされ、さわやかな後味。

年とってくると、脂っこい霜降り牛肉がそんなに食べられなくて、がっくしなんて思っていたが極上七味さえあればいくらでも食べられるではないか!

極めつけが極上七味にしょうゆをたらして作る即席の生七味

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もうね、これがあれば夏バテで食欲不振なんてなんのその。

白ご飯に佃煮と生七味をちょんとのせお茶漬け風に。

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何の味付けもしてないのに、高級料亭のお味に様変わり!

炊き立て白ご飯に生七味をのせるだけでも食欲倍増!実はこの食べ方が個人的には一番おススメで、最近、毎朝生七味を添えて食べている。
もちろん冷ややっこや白菜の漬物にちょこんと乗せて食べても抜群においしい。

今の野望はお正月に作る出来立て焼き餅に生七味をつけて食べること。
あ~想像しただけでよだれが出てくる。

上品なシビレを感じるやまつ辻田の粉山椒

極上七味のピリっとしたシビレを感じる役割を果たしている粉山椒。
粉山椒のみの販売ももちろんしている。

やまつ辻田のこだわりは、国内の契約農家で栽培された良質な山椒を石臼で丁寧にひくこと。石臼から漂う豊かで華やかな香りはこれまた食欲増進。

実は、昔、「中国四川省にきたら、やっぱり本場の麻婆豆腐でしょ!」と意気揚々と地元で人気の有名店へ期待に胸を膨らませて、鼻もひくひくさせていったのに、山椒がドバドバ入れられたことで、麻婆豆腐を味わうどころか、何を食べているのか、いや、食べているのかどうかもわからないほど、口の中が痺れていや~な思いをしてから、山椒を敬遠していた。

その後、日本でおいしい麻婆豆腐と出会ってから、山椒独特の香りと刺激にはまったのだが、やまつ辻田の粉山椒は今まで食べてた山椒はなんでした?というくらいなめらかなシビレと華やかな香り。袋を開けた瞬間の香りだけで、夢見心地。

食べても絶対にうまい。間違いないとドキドキしながらどうやって食べようか迷う。定番のうなぎ、焼き鳥もいいけど、家で簡単に作れない・・・

とやまつ辻田のサイトで見つけた粉山椒3、塩1で作る山椒塩で食べるポテトフライにチャレンジ。

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そういえば、宮古島で買ってきた雪塩もあったっけと豪華コラボが実現!

実家から届いた甘くてやわらかい北あかりをさっと揚げて、山椒塩をぱらっとと思ったら、どばっとふりかけてしまった。

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これはさぞかし、シビレてしまうだろうと思いながらも、捨てるのはもったいないので、そのままたっぷり山椒塩がかかっているポテトをぱっくり食べる。

食べた瞬間は山椒の香りがふんわり、あとからじんわりとほどよいシビレ。
雪塩の甘みがシビレを抑えているのかどうかわからんが、後味爽やかでやめられない止まらないかっぱえびせん状態!

レディーボーデンのバニラの新しい食べ方


粉山椒は脂っこい食べ物や魚などの匂い消しに抜群の効果を発揮するが、甘さを抑える効果もあるということを知ってしまった。

ファミリーアイスの王様「レディーボーデン」バニラになんと粉山椒をトッピングして食べるのだ。

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甘さとシビレを組み合わせてどうするんだ!!!と思いつつも、おススメされたので恐々食べてみると、レディーボーデンの甘ったるさがナッシング!
しかも、山椒独特のシビレもナッシング!なんだこのマジックみたいな食べ方は!

レディーボーデンはあの甘ったるさが苦手で、食べた後にアイスコーヒーでも飲まないとさっぱりしなかったのに、粉山椒を振りかけただけで、後味爽やかバニラに変身!しかも、爽のような安っぽい爽やかさじゃなく(←すみませぬ)、風が吹き抜けるかのような爽快さ。

食べた後、のどの奥にほんのりシビレっぽいものを感じたが、これがなんとも心地よい。

レディーボーデンは続くよどこまでもってことで、極上七味にも使われている有機金すりごまをレディーボーデンバニラが隠れるぐらいどばっとトッピングして食べる。

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どばどばふりかけられているのをみて「入れすぎだろ!」と思ったもののこれまた食べてみるとあ~らびっくり。胡麻じゃなく、アーモンドのような味わいがするから不思議。これまたバニラの甘ったるさを取り除き、さらに食感もプラスしてくれるんだから、おいしすぎてあっというまにペロリ。

バニラと粉山椒、バニラとすりごま・・・
今までなんでこの食べ方を知らなかったんだろうと後悔するくらい衝撃的なおいしい組み合わせを発見してしまった!まあ、教えてもらったんだけど。

ということで、最近の3時のおやつはいつもこれ。
粉山椒と胡麻は体にいいからね~と勢いよく食べていたが、レディーボーデンファミリーサイズの706キロカロリーの表示をみて2つ目のレディーボーデンはしばらくお預けに。

実生柚子の香り・甘み・酸味のすごさ


極上七味にも入っている柚子はそんじょそこらの柚子じゃございません。

あの実生柚子を使っているのだ。って、さも知ってましたテイで書いたが、やまつ辻田で初めてお目にかかった柚子。

実生とは、種から発芽して成長した樹木のことで、実生柚子は実をつけるまでに18~20年もかかるのだそうだ。しかも、野生の実生柚子は、7mの高さになるものもあり、実をとるのも一苦労。ヤシの実状態ですな。
そんな希少価値が高い実生柚子、市場に出回っている3~4年で採れる柚子と比べると甘み、酸味、香りが倍ほども違うのだそうだ。

確かに極上七味の中に見え隠れしていた柚子の香りは高かった。
もっと柚子感を感じるべく、柚子七味の香りをかいだら、もう柚子そのまんま。というのも、やまつ辻田では実生柚子の皮を一枚ずつ手むきして、乾燥したものを石臼で丁寧にひくというこだわり。どうりで香り高いはずなのだ。

甘み、辛味、香りのバランスが絶妙で、やまつ辻田の柚子七味を一度味わったら他の柚子七味に戻れないくらい五感にずど~んときた。

そんな希少な実生柚子をストレートに味わうなら実生柚のす。
柚子の香り、味をがつんと感じられる。

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はちみつ水に実生柚のすをとろ~りと垂らしただけで、柚子の香りが押し寄せてくる。柚子独特の酸味も爽やかに口の中に広がり、外の灼熱地獄を忘れさせてくれる爽やか酸っぱさ。

実生柚のすと醤油で自家製ポン酢を作るのもいいが、こだわりの醤油や鰹節をブレンドした実生柚子ポン酢もある。これもね、もう説明しなくてもわかってもらえると思うが、柚子の香り、利尻の昆布や鹿児島の鰹節のダシの味わい、まろやかな醤油そして実生柚子と、これぞ贅の極み!

冷ややっこに豚しゃぶに、おひたしに一滴垂らすだけで料亭の味!
85円の豆腐が京都の老舗料亭の味になったもんね。冗談ぬきで!

ということで、すっかりやまつ辻田に心も体も奪われてしまった猛暑厳しい夏。夏バテ気味で食欲減退していたものの、料理しなくてもやまつ辻田のスパイスさえあれば、ご飯がおいしく食べられる!
今までの七味唐辛子の使い方は、辛味をプラスしたいときに使っていたが、今度からは素材の旨みを引き出すために使うことにする。
それもこれも、厳選された素材を季節ごとに配分を変えてブレンドして作っているこだわりの香辛料だからなんだろうなとしみじみ。

ただ一つ難点。
美味しすぎて、朝昼晩と七味やら柚子やら山椒やらをパラパラふりかけて食べていたらおなかがユルンユルンに。もともと腸の活動が活発子なので効果てきめん!そういえば、山椒って昔から整腸剤や健胃剤として用いられてきた歴史があることを忘れていた。

唐辛子に含まれるカプサイシンはダイエット効果、冷え性改善
胡麻は言わずもがなでセサミン成分は老化防止に
柚子はビタミンCのほか、カリウム、鉄分たっぷり
青のりはビタミンカロチン入り

とやまつ辻田の極上七味はおいしいだけでなく、毎日取り入れるだけで便秘解消、美肌、さらにダイエット効果まであるといううれしい特典つき。
それもこれも一つ一つの素材を厳選しているから、体にきちんと届くのだろう。

さて、今日は何にふりかけて食べようか。

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