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夏の秋田で極楽浄土気分

極楽浄土に咲く最上の花。

仏像の台座に使われる花。

それがハス。

秋田市内の千秋公園のお堀には、毎年7月上旬~8月下旬にかけてハスの花が咲く。わたしが秋田にいたときからずっと咲き続けているのだ。

夏休みに入り、部活動の帰りに千秋公園のお堀を通り、ハスの花が満開に近くなると、もうすぐお盆だな~と思ったのを覚えている。当時は、午前中に部活動をし、午後家に帰るときにみていたので、花がしぼんでいく途中、見た目には椿か?と見間違えるようなハスを見て、椿と同じ種類かと思い込んでいた。

しかし、京都でハスを見る会に参加したとき、今までみていたのはハスがしぼんでいく途中だったことを知った。あれは咲き誇っていたのではなく眠りに入っていく段階だったのだ。

早朝ハス観覧会なるものに参加するため、始発の電車に乗り、6時半にお寺に到着。池に咲き誇っていたのはここは極楽浄土か?と見まごうばかりの美しいハスの花々。

大ぶりの花びらが幾重にも重なっているさまはまさに雅。淡いピンクの花びらの真ん中にはめしべの先っぽの残骸がぽつぽつと残っている花托、その周りの黄色いイソギンチャクのようなおしべが雅な共演をしている。

ただただ美しい。見ているだけで心があらわれるよう。朝起きは三文の徳なんていうが、ハスをみるためにある言葉じゃなかろうか。

京都で初めて本物のハスに出会い、すっかり早朝ハス観覧会にはまった昨今。

ハスとの出会いの場、秋田の千秋公園では、2024年、ハスをもっと近くで楽しんでもらおうとお堀に遊歩道を設置した。約4億円もかけて・・・遊歩道はうれしいが、他にかけるところがあるような気がする・・・とつい農業従事者目線で金の使い方にモノ申したくなるが、実際にいってみてこれはよい施策と思った。

竿灯前のしばしの静けさを楽しめる8月2日早朝。千秋公園に行ってみた。

きれいな木道が整備されている。しかも、入り口には、カップルたちにも楽しんでもらおうと、ハート形のイスを用意し、スマホスタンドまで設置。残念ながらこのフォトスポットからはハスが遠いような気がするが・・・うまく撮影してみてください。

木道は広くとっても歩きやすい。歩いてみると、なるほどハスが近い。

近くで見ることで、ハスの美しさがより際立つ。

横から眺めてみたり・・・

真下から眺めて空の色で透かしてみたり・・・


4億円をかけただけある!と一人大絶賛。近所に住む老夫婦らしい人がのんびり歩いていたり、カメラ片手に花とじっくり向き合っている人がいたり、ただただ極楽浄土のような美しい風景に見入っている人がいたり・・・あきた芸術劇場ミルハスができて、ずいぶんスタイリッシュな街になったなと思っていたが、ミルハスに彩りを添え、さらに千秋公園の魅力をアップさせた木道。

歩いてこれる距離なら毎日でも来たいと思える風景を作り上げた。

と平安貴族さながらの雅な雰囲気に酔いしれていたのに、丸まった葉っぱをみて思ってしまった。

じゅんさい?!

おいしそう・・・まだまだ花より団子である。

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