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失った物ばかり数えるな

突然ですが、漫画「ONE PIECE」の話です。

私はジャンプも単行本も読んではいません。
アニメで見ていただけで、それもずっと継続して見続けているわけでもありません。

そんな私がワンピースを語るのは非常に恐縮なのですが、この漫画には数々の名シーン、名セリフがあり、大人でも考えさせられる事があるので、そのひとつをご紹介させて頂きます。

「失った物ばかり数えるな」は、ジンベエという登場人物のセリフです。

色々説明を入れるとややこしくなるので簡潔に書きます。

このセリフはジンベエが主人公ルフィに言った言葉です。

ルフィは兄であるエースを目の前で亡くしました。
ずっと共に航海してきたわけではありませんでしたが、同じ海の上のどこかにいるであろう兄エースを道標としていた。

そのエースのピンチを知り助けに行きました。
しかし、ルフィをかばうようにエースは目の前で敵にやられてしまいました。

助ける事が出来なかった。
喪失感や自責の念に駆られます。

その後、ルフィは魂が抜けたかのような、いわゆるもぬけの殻になってしまいました。

海賊王になるんだと息巻いていた自信にみちあふれるルフィはもういない。そんな姿をみたジンベエが凄い剣幕で言いました。

「今は辛かろうが…ルフィ、それらを押し殺せ」
「失った物ばかり数えるな」
「無いものは無い」
「確認せい」
「お前にまだ残っておるものはなんじゃ」

ルフィの頭の中に仲間の顔が一人ずつ浮かんできます。そして、号泣しながら答えました。

「仲間がいるよ」

それからルフィは立ち直り、また仲間達と共に前に進みはじめました。

兄エースの死を乗り越えたのです。

大切な物を失った時、まるで全てを失ってしまったかのような気持ちになる。

でも、そんな時は確認してみよう。

自分には何が残っているだろうか。

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