282試合142ゴール
先日、オーストラリア W-League の レギュラーシーズンが終了しました。
全12試合、チームは6勝4敗2分けで2位でフィニッシュ。個人としては、10試合全フル出場(最初の2試合諸事情により欠場)、3ゴール2アシストでした。
ゴール集はこちら↓
2018/19 W-League Goals of Yuki Nagasato
レギュラーシーズンは終わりましたが、4位以内に入ったので、来週はプレイオフ準決勝です。
国内リーグの充実を図るオーストラリア
オーストラリアリーグは3ヶ月半という短い期間で行われるため、アメリカリーグでプレーしている選手が50人くらいプレーしています。
対戦相手には顔を合わせたことがある選手がいつもいて、不思議な感じもしました。
ただ、このようにインターナショナルの選手を各チームが多く獲得できるようになり、リーグのスタイルやレベルも変化し、いろんな化学反応が起きているようにも感じました。
南アフリカ、イングランド、アイスランド、アメリカ、、、アジアからは日本人のキンちゃんと私だけ。
オーストラリアも、外国人選手に国内リーグをさらに活性化させて欲しいという想いがあり、外国人枠も4枠設け、他の部分でみ外国人選手に対して歓迎の意を示してくれているように感じました。
SNSでの発信
アメリカリーグでも思ったのが、SNSでの発信にかなり力をいる点。オーストラリアリーグも、TwitterとInstagram での発信に力を入れている感じが伝わってきました。
アメリカリーグほどリアルタイムでゴール映像をアップする速さはありませんでしたが(笑)、それでも各試合のハイライト映像や、毎節ベストゴールとベストセーブ賞があったりと、SNS上で情報を映像として見る機会は多かったように感じます。
オーストラリア国内では my football というアプリで全試合ライブ中継が見れたり、FOXスポーツの中継もあったり。
オーストラリア国外に住む人が見れるようにと、YouTubeでのライブ配信があったり(これは去年なかったみたいです)。
スタジアムに足を運ぶ人もそれなりにいて、ブリスベンは平均観客約2000人ほどでした。
男子とダブルヘッダーでやる試合も何試合かあって、男子のA-League と連携したアドバタイジングをしていました。
ローカルファンの皆さんがこんな幕を作ってくれたり、本当に短い間しかいないのにこうして受け入れてもらえて、歓迎されてもらえて嬉しかったです。
応援チャントもあって、選手がよく口ずさむほど頭から離れないチャントになってます(笑)
サッカーはアートだ
また新たな土地、国でのプレーを経験し、経験値という文献を新たに増やせた気がします。
チーム内での目的意識の違いに悩まされてしまった日々もありましたが、また今までとは違ったプレーが引き出されたり、自分を新たに知る良い機会になりました。
まだ、サッカー上手くなりたい。
まだ、サッカー上手くなれるな。
こんなこともまた、感じさせてくれました。
プロとしてのキャリアは10年目を迎えましたが、私が初めてトップリーグデビューを果たしたのは、日本で私が15歳の中学3年生だった時。
そこから私のキャリアは始まり、その後、ドイツに渡り、イングランド、アメリカ、オーストラリアを経て、タイトルにあげた数字である、282試合142ゴールに到達しました。
といっても、何か記録を達成したとかそういうのではないんですけど(笑)、自分の中で、あ、私もこれまでこれだけの場数を踏んできて、若い頃から沢山の打席に立つことができていたんだなーと、改めて感謝の気持ちが湧いてきました。
数字というのはいつも意識してきましたし、特にFWやってた時は、この数字に苛まれた時期もたくさんありました。ゴールが決まらないことで悩んだり、鬱っぽくなったり(笑)
日本での試合数よりも海外での数がそれを上回り、いつまでこの修行は続くんだろうとか思ったりすることもたまにありますが…。
今は数字を求めるよりも、純粋に自分のサッカーを楽しみ、追求していきたい。そういう想いの方が強くなっています。
単純に1つの技術に対して質を追求していったり、できないことをできるようにすることだったり、そういったことは小さい頃から変わらない自分にとっての喜びで、楽しさだなぁってのは、今になっても感じています。
人から全てを教わるのは苦手だし、少し教わったら自分で極めるのが好きだし、人と話すことや関わることもそんなに得意じゃない私ですが、サッカーボールはそんな私をいつも助けてくれます。
「クリエイティブに、美しく」
私の中での信念は、ここにあるようにも感じます。これを追い求めた先に、結果がある。と、私は信じています。
デザイン化からアート化へと思考が変化している今、もっとさらに深みに迫るチャンスな気もしていますし、10年目、1つの区切りとして何か自分でテーマを決めるとしたら、これをさらに追求していきたいなと思っています。
あと、そろそろ海外での1人生活が寂しくなってきたので(笑)、そろそろ地盤を固めていきたいなーなんて思ったりしてます。
オーストラリアでのプレイオフが終わったら、またアメリカへと戻って、すぐにプレシーズンがスタートします。
アメリカのシーズンを迎える前に客観的にも現在地を確認したかったので、ちょっと数字にも触れてみました。
真理と本質を追求しながら未来を考えると、自分のやりたいことが何かということと、その方向性って、少しずつ見えてくると思う。
10年前に考えもしなかったことを考えてる自分の思考の変化に気持ち悪いなって思うこともあるけど、それが引き出されたこともまた必然だったのかなっていつも思う。
導かれるがままに。
YŪKI
(現在ブリスベンのチームメイトでキャプテンのクレア・ポーキンホン)
みんなが協力しあって生きていける社会へ。愛と共感力で、豊かな世界を創っていきたい。サッカーが私にもたらしてくれた恩恵を、今度は世界に還元していきたいです。