走る事について考える2

そんなこんなで僕は走り始めた。
サッカーや野球もやっていたし、走ることなんて簡単だろう、そう考えていたのが甘かった。走っても走っても早くならないのだ。厳密に言うと早くはなっている。しかし、走っている自分の姿を道の鏡などで見ると、明らかに何かが違っている。

そう、音で表現すると、ドスドス走っているのだ。全く優雅ではなく、早そうでもない。
僕の走り方は典型的な球技経験者の走り方で、腰が落ちていて、膝下だけで走っている。
これをどうすればいいのか、しかしコーチがいるわけでもなく、教えてくれる経験者が身の回りにいるわけでもない。
そんな僕にとって一番の師は本だった。近くの一番大きな本屋に行き、当時僕の家の周りには珍しくゆっくり本を読めるように設置された椅子に陣取り、片っ端からマニュアル本を読み始めた。

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