【詩】ここはいずこか、なんどきか
ボートをひとり漕ぐひとを
橋の上からながめてる
遠くからどこぞの店主が叫んでる
おーい、おーい、おきゃくさーん、
ボートをひとり漕ぐひとの
心をなにと推しはかろう
わたしにわかるものなどない
橋の上から眺める景色に
郷愁はなく、感想もなく
ただ、ながめているわたしという、真実
店主の声は遠のきつづける
おーい、おーい、おきゃくさーん
必死さのない、抑揚のない、単調なトーン
そのままで叫びつづけるどこぞの店主
ボートは見えなくなってしまい
店主の声も聞こえなくなり
ただの時間の流れがあり
それは曲線的か直線的か
なにごとも、単調にあるのなら
むつかしいことも必要だろうと
わたしは橋の上にひとり
ただの水のながれを眺め
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