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【週末詩集】空想博文(くうそうはくぶん)

 〜前書き〜

 私に覆い被さる病魔は詩情として紡いでゆく。私にはもう、それしかない。どんな薬にも、最早期待などしない。
 あのまま…良い子でいたら許されたのか、今でも…真面目でいるから苦しいのか、人を踏みつけた人たちが笑顔で生きている今日への恨み節?そんな単純なものなら文芸になどならなかった。
 まるで私が綺麗なような…そんなことを言いたいわけでは無い。いつだって私は中途半端な善人で悪人だから、そう、市民権の為に会釈を忘れないだけの、ありきたりな私が詩を書いている。
 それでもこれらは書くべくして書かれて、私はこれをここで発表している。苦しみから生み出した文字列に意味があっても無くても、私の詩情は既に止めることはできないのだから。

 「悪い子になれたら生き易かったかというのはあまりに安直だから口に出さない。でも狡い子たちはみんな綺麗だった。」(ー空想博文(くうそうはくぶん)より)

〜目次〜

1.安全地帯(あんぜんちたい)

2.空想博文(くうそうはくぶん)

3.拍手喝采(はくしゅかっさい)

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