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オープンDの音色を追って 48 ~ボーカルがラジオで語ったこと 補遺~

(約4分で読めます)

 ボーカルの出演したラジオ2月8日(木)NHKラジオ第1『ふんわり』。
 その内容を、以前二回にわたってまとめました。

 今回はそこに入り切らなかった分をお送りします。
( )内は、不肖ながら私による補足です。


外注

 アルバム『GARO2』の頃。
 曲を外部に発注することについては大いに抵抗があった。
 
 グループサウンズはおおむね外注曲と洋楽でやっていたから、その感覚が残っていたのだと思う。

(全曲メンバーによるオリジナルで活動することがデビュー時の取り決めでした。しかし、東京音楽祭にエントリーするための作品『美しすぎて』(作詞/山上路夫 作曲/村井邦彦)を歌ったことから、なし崩し的に外部作家の曲を強いられることになってしまいます)

外注曲でアルバム作り

(プロデューサーの)ミッキー・カーティスも困っていた。
 レコーディングをする、しないで紛糾した。
「次からは外注とは言わないから」と言われ、うやむやのうちに『GARO2』を作った。
(結果的には『学生街の喫茶店』が大ヒットしてしまい、「外注って言わない」も反故に)

学生街の喫茶店

 最初はアップテンポのバロックだった。
 アレンジを経て、今のよく知られているテンポになった。
(『学生街…』は、シングル盤『美しすぎて』のB面で、『GARO2』にも収録されています)

 この曲は、THE ALFEEとの間では、いじりに使われている。

 ミッキーさんからは「好きに歌えばいい」と言われた。

 実は2コーラス目では笑っている。
『Please Please Me』の「Come on」の部分でジョン・レノンも笑っているし、いいか。

 ライヴで、マークとトミーのギターで、GAROっぽくした。
 恥ずかしいから、振りつきでやる? とか言って、雑に扱っていた。

『学生街の喫茶店』以降

『君の誕生日』は、ムード歌謡じゃないかと思った。
 しかし、今聴くと曲調が良い。歌いでがある。
『ロマンス』は、良い。

THE ALFEEとの関係

 彼らはGAROのバックバンドではなく、前座。
 僕がソロになってからは、バックをやってもらった。
 GAROのバックのオーディションには、Charのバンドが来た。

矢沢永吉

 キャロルのデビューステージ(客はプレス関係のみ)の司会をした。
 ステージが終わると、その足で家に遊びに来て、ギターを持って自作の曲をバンバン歌った。日本語英語でてらいなく。

ザ・タイガース

 雑誌「明星」で「夢のデート」という企画があった。ザ・タイガースに会えるというもの。それに応募して当選した。
 20,000通応募があったうち、男は200人で、6人が当たった。その6人のうちの一人に入った。

ウッドストック

「ウッドストック」(1969年8月15日~17日、ニューヨーク州で開かれた野外コンサート)にはジャンル分けがなかった。
 それなのに(音楽界は)いつの間に変わったのか。
(日本では)関西フォークのアクの強さが、フォーク全体に色をつけすぎたのかもしれない。

GAROの影響でウッドストックのTシャツを買いました

言葉の変遷

「ロックンロール」という言葉が「ロック」になったとき、音楽の形態ではなく、生き方をさすようになったのでは?

最近の音楽

 米津玄師→声がいい。
 あいみょん→俺たちの世代にバッチリ。声がすごくいい。
 King Gnu→演奏がすごい。もうちょっと歌が強いといいな、とは思うが、バランスはいい。

売れるにはどうしたらいい?

「オリコンヒットチャートの曲、全部聴いて分析してみたら?」とアドバイスする。

 以上です。

 ラジオや雑誌のインタビューで、ボーカルは一貫して「音楽のジャンル分けはナンセンスだ」と言っています。
 それには私も賛成です。
 GAROが「アコースティックギターを持っている」という点だけでフォークソング扱いだったことも関係していると思います。
 演歌や日本古来の民謡は、またちょっと違うかな、という気はしますが……。
 こんなことを考えるのには理由があります。
 配信されたトミーのソロアルバムを聴き始めたからです。

シークレット ゾーン(+4)

 ここでのトミーの歌い方が、予想外だったのです。
 詳しくは、もう少し時間をかけてじっくり聴いてから書きますね。

 そして、noteでフォローさせていただいているギタリストさんからお許しを得ましたので、次回はトミーのギターについての記事をシェアさせていただきます。

(つづく)
(文中敬称略)

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