物語のテンポの話。
女性向けエロ漫画を描いて早20年以上なのですが、
イチ・ニ・サン・ハイっ!
のテンポでエロを入れることが可能です。それが私の特技です。
なんのこっちゃ、というかんじでしょうけど。他に言いようがない。場合によっては順番が変わりますが、だいたいそのテンポです。40pぐらいに一回ずつエロが入って数年がかりで長編連載、みたいになると、テンポとしては、
イチ・ニ・サン・ハイっ!(1話)イチ・ニ・サン・ハイっ!(2話)イチ・ニ・サン・ハイっ!(3話)
みたいになっていくわけですね。踊りみたいに入れている。若干ハイ!の位置が変わりますけど、テンポは一緒なのね。これ、やったことある人はわかると思うんですけど、物語の曲芸みたいなかんじなんですよ。主人公格の男女の葛藤が深すぎるとベッドシーンまで行きつかず、浅すぎるとドラマティックさが失せる。常にどちらにも堕ちない綱渡りをしながら、エロというお手玉を回して隙あらば球を投げる、みたいなアクロバティックさがある。
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