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ユングの言葉にこういうのがある。何度か紹介しているけれども。

あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる。 

これは、日常の些末なことでも、そうだ。子供のこと。親のこと。介護や人付き合いでも。掃除とか料理、食事、運動などの生活習慣。病気。だから、なるべく向き合うようにしているけど、それでもいくつもあるだろう。向き合いたくない問題はスコトーマに入りやすいからだ。意識にのぼりにくい。それが事態を悪化させる。

今は、政治や経済でこの言葉を痛感する。

日本民族にとって、スコトーマに入ってしまうほどに向き合いたくないことは第二次世界大戦の敗戦だ。戦争という問題。そのツケに80年近く経った今、運命として出会っている。この運命は大きすぎるし、厳しすぎる。向き合いたくないゆえにがっつりスコトーマに入ってしまうから、いたって無邪気に無防備のまま、大きな津波をかぶってしまうのだ。個人の無意識ではなく、民族の無意識にある、トラウマと、そこから発生するスコトーマ。

問題に向き合ってきたひとは、この厳しい運命をいくらか軽減することが可能だろう。それすらも、どこまでできるかはわからんけど。

異次元金融緩和や新自由主義もその問題のひとつ。まずは物価高騰と大増税という津波で現出していく。大きく壊れても、壊れないまま10年続いても、結果は酷い。通貨じたいが壊れて変わっていくだろう。

寄せてはかえす波のごとくに、運命はさらっていく。

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