ちょっとの勇気で、いいことが起きる。
今日、とてもうれしいことがあった。
*
1月の中旬に近くのカレー屋さんへ行った。
料理も、お店の雰囲気も、人も、すべてに心動かされ、忘れたくなく、書き残した。(せっかく書いたので、のちのちコンテストに応募)
これとは別にTwitterで「おいしかった」とハッシュタグをつけてつぶやいたら、お店の方が拾ってくださり、少々やりとり。
このnoteは読んでもらうつもりはまったくなかったのだが、やりとりするうちに読んでほしいという気持ちが大きくなり、「よければ…」とシェアをしてみる。
店員さんはとっても喜んでくれて、「他のお友達にもシェアしていいですか?」とも言ってくださった。も、もちろんです…!
めちゃくちゃうれしかった。
次にお店いらっしゃったときには、
ゆっこさんと名乗ってくださいね。
なんと名前も覚えてもらえた。
次につながることが、何よりもうれしかった。
お店に行くことが、とても楽しみになった。
*
なかなかタイミングが合わず、1か月ほどが過ぎた。
今日こそは行こう、と決めていた。
しかし実際行くとなると、少し緊張する。あれだけ居心地がよかったと感じたお店でも、やはり緊張する。
「名乗ってくださいね」とは言われたものの、名乗って「はて誰だっけ?」と忘れられてたら恥ずかしいなとか、しょうもないことを考えていた。
でも、そうなったらそうなったでいいや。
「もう一回行きたい」
その想いはぶれずに持ち続けていたのだから。
*
お店に着くと、こないだよりは若干空いていた。
ドアを開けた瞬間の居心地の良さは変わらず、店員さんにもにこやかに迎えてもらえた。
注文をした後、思いきって話しかけてみる。
「あのー、ちょっと前にTwitterでやりとりさせてもらった…あの文章書いたものなんですが…」
しどろもどろである。
やばい、あやしい。
店員さんの顔がパッと明るくなり、
「もしかして…ゆっこさんですか…?」
はいー、そうですーと伝えると、「うわーゆっこさん!!」とめちゃくちゃ喜んでもらえた。覚えてもらえていたのだ。すぐに「私」として認識してもらえたことが、何よりうれしかった。
お話をしていると、なんと私が書いた文章を、お店の公式LINEで紹介して下さったらしい。
「読んだ他のお客さんからもね、本当に文章に書いてある通りのお店ですって言ってもらえて…」と、あの文章を喜んでもらえたことが、とても伝わってきた。
*
書いて、本当によかった。
あくまで自分の中に残すために書いた文章だったけれど、タイミングも重なり、勇気を出してプレゼントをしてみたら、届いて、喜んでもらえて、他の人にも伝わっていって。
自分の行動が、書いた文章が、誰かの心をほんの少しでも満たすことができたのなら、こんなにうれしいことはない。
そして、ご縁が生まれた。
文章を書かなかったら、生まれなかったご縁。
「飲みものサービスさせてくださいね」
いただいたラッシーは優しい甘さだった。
*
今日は3種類のカレーセット。
「カレー」ではあるのだけど、「カレー」とひとくくりにしては語れない。語るほどのグルメ舌は持っていないのだけど、繊細で奥深い味であることは感じられる。
いろいろなものが、溶け合っている。辛さもあれば、甘さもある。
プレート全体で、絶妙なバランスが取れていた。
このごはんがまたおいしいくて。
ちょうどなくなりそうなころ、「ゆっこさん、ごはんおかわりはどう?」とさりげなく気にかけてくださる。こうなったら食べずにはいられない。
さあ満腹になった。
でも、デザートが気になる。
こないだは食べなかったデザート。
脳内が「食べよう食べよう!」と言っている。
「グラブジャムン」。
ドーナツのようなものを、シロップに浸けたインドのお菓子。
味はかなり甘め。
でもその甘さが、体全体に染みわたった。
*
お腹も、心も、満たされた。
満たされて、あふれている状態。あふれてきたものを残すべく、またこうして文章を書いている。
私がうれしいのは、「おいしいカレー屋さんに出会ったこと」ではない。もちろんそれもうれしい一つではある。でも一番うれしいのは「ご縁が生まれたこと」。
それがありがたくて、とても貴重で。
しかもそのご縁には、自分が書いた文章が貢献しているのだ。喜ばずにはいられない。
午前中はたまたま、コーチングの日だった。
「エッジ」というものについて、話を聞いた。
「エッジ」とは、新しい世界に一歩踏み出そうとする前の、ぎりぎりの場所のこと。
このエッジに立つと、人は本能的に引き返そうとしてしまうらしい。
「あ、今エッジに立っているな」と意識すること、そこから一歩踏み出すかどうかで、人生は変わっていきますよ、というお話だった。
心が動いたことを、文章に残した。
その文章を、お店の人に贈った。
もう一回、お店に行ってみた。
名前を、名乗り出てみた。
全部、ちょっとだけ勇気が必要だった。でもちょっとの勇気でこれだけ良いことが起こるなら、いくらでも勇気を出してやる!と思える。
もちろん勇気を出して飛び込んでも、うまくいかないこともある。良いことばかり起こるわけではないかもしれない。でも、うまくいくいかないはどちらでもいいんだ。
一歩踏み出したしたら、自分は何を感じるのだろう。
それを知りにいきたい。
そんな気持ちでこれからも、引き返しそうになったら、ちょっとだけ勇気を出してみる。
今日はとても、いい日だった。
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