”伝わる”ってすごい
自分が伝えたいことがどれほど相手に伝わっているんだろう、と思う。文章だけでなく、日々のコミュニケーションにおいても。
自分の頭の中は整理されていて、これらの言葉を、この順序で伝えれば伝わるだろうかと伝えてみても、相手の表情を見たら、伝わりきってないなと思うこともある。もしくは「わかりました」という反応があったとしても、”わかった”という状態が、自分の頭の中と、相手の頭の中が、まったく同じになっているわけではない。
それほどに”伝わった”という状態に至ることはむずかしいのだろう。
どこまでいっても、100%”伝わった”に至ることはないのかもしれない。100%とは、自分が伝えたかったことと、相手が理解していることが、ぴったり同じになっている状態のこと。そもそも、ぴったり同じになっているかどうか確認する術もないのだけど。頭の中を映し出すハイテクな機会が発明されない限りは。
だから”伝わる”工夫をすることがおもしろいのかもしれない。
むずかしいからこそ、”伝える”と”伝わる”がなかなか重なり合わないからこそ、部分的にでも重なり、「あ、伝わったのかもしれない」と思える瞬間がきたとしたら、それがきっと大きな喜びになるのだろう。
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文章の話。
本当に自分だけのための文章を書くならば、自分だけしか見ることのできない日記に書けばいい。でも、SNSで書きたい、noteで書きたいという気持ちがあるのは、自分のためだと思いつつ、やっぱりどこかで誰かに伝わったらいいなという気持ちがある。そのときじゃなくても、時間差でも。
”伝わる”ってすごいから。
伝わる文章は、伝わる文章だけあって、伝わるように書かれている。ただ何かを説明しているだけじゃない、その人ならではの感情や考え、ものの見方が織り交ぜられ、ただし独りよがりになるわけじゃなく、たとえやイメージできる言葉も散りばめられ、伝わっていく側に配慮されながら書かれている。
”伝わる”ものをつくれる人になりたい。
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