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台湾的音楽 Kerekelj 禎禎 優しく芯のある歌声が魅力。パイワン族R&Bシンガー

台湾の音楽を紹介するシリーズ。
ここのところ、Podcastも始めたので、バタバタとしておりますが、今回は新しく出会ったアーティストを。

Kerekelj 禎禎
柔らかいけれど、しっかりとした芯が感じられる歌声が、R&Bの音楽に良く似合うアーティストです。

彼女のことを知ったきっかけは、台湾人のお友達からのLINEでした。
いま、とてもハマっている音楽がある、ということで、リンクを送ってくれましたが、聴くと同時に私も虜になりました。

友人の話によると、パイワン族の血をひくアーティストで、新人なんだそうです。
今年(2022年)第33回 金曲奨では、原住民語アルバム賞と、原住民歌手賞にノミネートされています。今回は、残念ながら受賞とはなりませんでしたが、今後の活躍がとても楽しみです。

歌は、パンワン族の言葉で歌っています。
言葉は分からなくても、歌声の心地よさ、低音では揺らぎが感じられて、
心が安らぐ感じがして、私はとても好きです。

パイワン族と言えば、阿爆(ABAO)が、まずは浮かぶなぁと思います。
阿爆(ABAO)も、自身のルーツの言葉を使って、R&BやRapなど、現代の音楽ジャンルと融合させています。また、それだけではなく、告五人などの人気アーティストとのコラボなど、幅広く活躍しています。(レーベルもやっていますね。)

阿爆(ABAO)という素晴らしくカッコいいシンガーは、自身がパイワン族であるから、その言葉で歌っている。

こういったシンガーは、台湾にはたくさんいて、何と言うか、ごくごく当たり前のように、さまざまな言語での歌が溢れていることが、台湾の凄さだなと、私は感じることがあります。

原住民の言葉だではなく、台湾華語や台湾語、そして客家語など、本当に多様で、言葉の数×音楽のジャンル×アーティストの個性といった感じで、音楽が掛け算で増えているようで、楽しいなと思っています。

さて、Kerekelj 禎禎に話を戻しますが、実は彼女はシンガーが本業ではないそうです。別の仕事をしながら、夢を目指してアルバイト、ということではなく、ガッツリと仕事をしている状態で、この作品をつくって、そして金曲奨の2部門にノミネートをされている、という人物だと、友人が教えてくれました。

恐ろしい子…
と、思わず「ガラスの仮面」のセリフが脳裏に浮かんでしまったのですが、この先、どんな活躍をしていくのでしょうか。

仕事もガッツリやる環境に身を置くからこそ、逆に日々の忙しい生活の中で感じることをカタチにしているのかもしれませんし、今後はシンガーに専念して、より深く深く自身の音楽を突き詰めていくのか…。
とても楽しみです。

いまは、生き方も多種多様。
これから先、彼女が一番良いと思う方法で活躍してもらいたいですし、もしも、日本でも公演をするなら…とか、日本のシンガーの誰かとコラボするなら、誰が良いだろうか…なんてことを、妄想してしまいます。

まだMVも存在していないですが、これから先の作品、楽曲もMVもどちらも
とても楽しみです。

Kerekelj 禎禎の作品は、Spotifyでもお楽しみいただけます。


ちなみに、最近は台湾カルチャーを紹介するPodcastもSpotifyで配信しています。毎月ひとつのテーマで、さまざまな方とトークしていますので、こちらもよろしくお願いします。


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