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台湾的音楽 四枝筆 Four Pens来日ライブを堪能した話

9月10日(日)に、台湾のアーティスト四枝筆 Four Pens の日本ツアー最終日に行ってきました。今回のライブは、韓国のピアニスト·シンガーのKimpommeとのツーマン。どんなライブなのかワクワクしてお出かけしてきました。

上:Kimpomme 下:四枝筆 Four Pens

場所は、東急大井町線の尾山台駅から歩いた場所にある、Fluss。商店街を環八方面に向かって歩き、地下の階段を降りた先は、ライブハウスというよりも、ギャラリーの要素を感じる空間でした。3人掛けくらいのベンチが10台ほど置かれ、ウッド系のアロマの香りがほんのりと感じられ、とても気持ちの良い会場。

四枝筆 Four Pensは、台湾出身のボーカル、キーボード、ギターで構成された3ピースバンド。フォークな雰囲気もありつつも、打ち込みなども織り交ぜて、美しい世界を作っています。noteでも何度か紹介していますが、彼らの音楽を聴くと「水」のイメージが湧いてきます。
ミストのように優しく降る雨や、海辺の景色など自然が浮かぶこともありますが、時に都会の小さなバスルームの景色も浮かびます。プライベートな空間であるバスルームで、四枝筆の音楽にゆっくり癒されるのも良いし、泣きたいくらい嫌なことがあった時は聴きながら涙する。そんな光景にも似合うように感じます。

ライブは定刻でスタート。
今回のツアーは、韓国のピアニスト·シンガーのKimpommeとのツーマンでした。最初に登場したのは、四枝筆 Four Pensでした。

3人の服装は白とアイスブルーを基調とした綺麗めカジュアルなリンクコーデ。彼らの音楽やイメージによく似合っていました。

この日は撮影も録画もOKでした

少し波の音を感じる打ち込みに耳を傾けていると、だんだんとそれが優しいドラムの打ち込みと雨音が混ざり合ったものに変わり、1曲目「是我們碰到雨了」(日本語でざっくり言うならば、「雨のせいだ」といったところかと。)
イントロが始まり、歌い始めるまでのほんの数十秒で、メインボーカルのCandaceさんの表情がにこやかな笑顔から、少し切なさの混じる笑顔に変化し、一気に曲の世界に私たちを引き込んでいきました。

”失恋の痛手で流れる涙を雨のせいにする”といったことを歌っていますが、言葉が分からなくても、彼女の表情や声の雰囲気、そして音楽から曲の世界を感じ取ることができるのは、四枝筆 Four Pensの表現力あってのことだと思います。

この日は、2022年にリリースしたアルバム『我也相信了永久』に収録された曲を中心に展開。ちなみに、このアルバムの制作には、クラウドファンディングが行われています。

四枝筆 Four Pensは、男女混成のグループです。メインボーカルのCandaceさんだけでなく、男性メンバー(ギター)のBiboさんもコーラスに入ったり、ボーカルをとったりします。2人の声が重なると、歌声に奥行きができ、音楽の美しさが際立ちます。

例えば、「揮舞旗幟的少年」では、2人のハーモニーがとても気持ちが良いんです。

Biboさんは、海が美しい花蓮出身。彼がメインでボーカルをとる曲を披露してくれましたが、アコースティックギターが奏でるリズムが波のように心地よく、明るく優しい歌声が、晴れた日の海のようでした。なんとなく、ジャック•ジョンソンの曲を聴くとハワイのノースショアが浮かび上がるのと同じように、花蓮の美しい景色を想像できてしまうのです。

さて、今回は日本でのライブということで、日本の楽曲カバーも用意してくれました。披露してくれたのは、ASIAN KANG-FU GENERATIONが、2010年に同名の映画のメインテーマとして書き下ろした「ソラニン」。
ドラムとベース、そしてエレキギター無しでも、原曲と同じように胸をぎゅーっと掴まれる切ない感じと衝動があるんですよね。優しいからこそ、よりその内側にある想いの強さや熱さを感じるようで、すごく良かったです。

それと、テレサ•テンの「時の流れに身をまかせ」を中国語で披露してくれました。

ゆったりとした素敵な時間でした

四枝筆 Four Pensがライブを終えると、次は韓国出身のピアニスト·シンガーのKimpommeのステージが始まりました。ステージには、グランドピアノと彼女だけ。(私の座っている角度からは、彼女の様子は上手に撮れず・・・)

Kimpomme「Dear J」

「四枝筆 Four Pensは春から夏の雰囲気があるけど、私は秋から冬のイメージがある」と本人がMCでお話をしていましたが、本当に、まさにその通りでした。
儚いに近いくらい透き通った歌声が、ピアノの音色と共に私たちの耳に届きますが、なんとなくイメージするのが秋から冬の森。少し憂いもあり、でも美しさから目を離せない。

彼女は、曲間でMCをしてくれますが、とてもシャイな感じもありつつ、でもキチンとお話しをしてくれました。儚いけれども、脆くはなく、本当はしなやか。そんなイメージのある素敵なシンガーでした。Spotifyでも多くの作品を楽しむことができます。

ライブのラストは、四枝筆 Four PensとKimpommeがコラボした楽曲「Another Seasons」を披露。春と夏イメージの四枝筆 Four Pensと、秋と冬イメージのKimpomme。2組がコラボすると美しい四季が完成します。

とても美しい音色を浴びつつけた約2時間半のステージは終了。音楽を通して、美しい海や森林を旅したようで、気持ちがとても安らぎ、良い時間でした。

最後は全員で挨拶。左からSunny(四枝筆)Kimpomme、Candace(四枝筆)Bibo(四枝筆)

終演後に、四枝筆 Four Pensのメンバーに初めてお会いしました。とっても嬉しかったです。ステージでは、優しい歌声でいろんな世界に私たちを誘ってくれる Candaceさんは、よく喋るとってもチャーミングな女の子。ケラケラ笑う感じで、ステージと全く違う雰囲気なのも魅力的でした。Sunnyさんは、日本に留学していた経験があるので、日本語でお話をしてくれます。Biboさんは、とても優しく温かい雰囲気の方でした。

とても素敵な記念になりました!ありがとうございました。

「Another Seasons」は、CDもリリースされています。こちら、会場で購入をしてサインをして頂きました!

サインを入れてもらいましたよ!

四枝筆のCDなどの物販は、日本からオンラインで購入もできます。こちらからどうぞ。また、Spotifyなどの各種サブスクリプションでも、音楽を聴くことができますので、ぜひチェックしてみてください。

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