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ヤマタノオロチを切ってみれば文明開花の太刀が出る

高天原から追放されたスサノオは、ヤマタノオロチ退治を行う。
赤い眼をした8頭8尾の大蛇である。
ヤマタノオロチの中尾を切った時に、都牟刈の太刀またの名草薙の太刀を発見し、天照大神に献上している。

スサノオは海原を治める存在。
黄道と深く関係している。
天照大神は北極星を中心とした天の赤道。
スサノオと天照大神の新たな関係は新しい北極星、りゅう座αトゥバーンの位置関係から生じた。
トゥバーンの頃、春分点はスバル(プレアデス)、秋分点は蠍座アンタレス。

草薙の太刀は、アンタレスを指すと思う。
中国神話の神農の赤い鞭(赭鞭)。
神農はこの赭鞭で有効な薬草とそうでない草をより分けたという。
日下は何故クサカか?
日は草、日は光、草は星、つまり印となる星をより分けた。
この時の目印が赤い星の代表蠍座アンタレスであった。
16000年前、北極星が白鳥座にあった頃の話である。
この時、アンタレスには春分点があった。
黄道上に近く、目立つ星が春分点にあれば、東西がわかりやすい。
今のオリオン座のような存在であった。

紀元前3000年前北極星がトゥバーンになった時、再びアンタレスに脚光があたる。
この時のアンタレスは秋分点になる。
世界で文明が花開いた時代、農耕の重要な指標となる星は、季節を知らせる必要があった。
畑を耕すのは牛、農耕の時期を知らせる為に牡牛座が作られた。
スバルが夜明け前に昇ってきたら、春ですよ。
一方で、アンタレスが夜明け前に昇ってきたら、秋が来ますよ。
都牟刈の太刀は、スバルを(牟は牛の鼻かん)
草薙の太刀は、アンタレスを指す。

秋分は昼と夜の時間が夜に傾く分岐点。
夜の時間が昼の時間に勝つ期間。
その期間へと導く太刀が草薙の太刀。
夜の世界は、高天原へと差し出された。

8頭8尾の大蛇は、88日の公転周期の水星。
水星が近日点移動により観測しずらい時期に入っていたため、新たな季節の指標が必要になっていた。

スサノオは、水星に代わって春、風、東を司る存在として春分点に配置された。
こうしてスサノオは、農耕のシンボルになっていく。

スサノオがヤマタノオロチ退治後、クシナダヒメと共に暮らす須賀宮にて詠んだ歌

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に
八重垣作る その八重垣を

古事記の作者は、幾重にも垣根を張りめぐらし謎を仕掛けた。読者はその謎解きを挑まれている。
作者が八卦占、天文学に精通していた事は間違いない。
はりめぐされた垣根を、根気よく一つ一つ解き明かしていかねば答えに辿り着けない。







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