ギリシャ神話 エロースとプシュケー赤血球の生成と役割

エロース(キューピッド)と妻プシュケー

エロースはアイロス=鉄であり、ラテン語キューピッドはラテン語クプロム=銅です。
鉄と銅が酸素運搬の要のヘモグロビンの生成に必須。

さて、プシュケー。
魂、心、息です。
象徴しているのは赤血球。
赤血球は酸素運搬体、故に息とつながる。
この赤血球の生成過程がプシュケーの試練と関わる。

プシュケーとエロースが結ばれるまでには様々な困難がある。

まずプシュケーはその美貌がアフロディーテを凌ぐとまでいわれ、アフロディーテの怒りをかいます。

エロースはアフロディーテの命令でプシュケーに悪戯の矢を放ちますが、自爆。
エロースはプシュケーに恋します。

エロースは西風ゼピュロスにプシュケーを宮殿に連れてこさせ、姿を明かさず交わる。
プシュケーは姉二人を宮殿に招くもそそのかされ、エロースを殺そうとし、火傷を負わせる。
初めて見たエロースの姿にプシュケーは恋する。
プシュケーは姉二人の企みを知り、二人を騙して自滅させた。

その後、プシュケーはアフロディーテに捕まり、4つの難題を与えられる。
大量の穀物の選別ー蟻の助けにより解決
凶暴な金の羊の毛の回収ー川辺の葦の助言により解決
竜の住む泉からの水汲みーゼウスの大鷲の助けにより解決
エロースの隠れた助けもあり、三つの難題を乗り切ったプシュケー。

最後の課題で冥界の箱を開け、眠りに落ちたプシュケーをエロースがゼウスに頼み助ける。
神の酒ネクタールを飲んだプシュケーは神の仲間入りをし、アフロディーテに二人の結婚が認められる。

この話、赤血球の生成を暗示しています。
まず、赤血球はヘモグロビンを含むが、
ヘモグロビンはミトコンドリアで作られるヘムと
ポリリボゾームで作られるグロビンタンパク質が細胞質で結びつき生成される。
つまりヘム鉄はエロースを
グロビンタンパク質をプシュケーをさす。
グロビンは右螺旋の美しいヘリックス構造をとる。
つまりアフロディーテが嫉妬する美しさである。

赤血球の生成は骨髄で行われるが、その生成を促すのが、腎臓から分泌されるエリスロポエチン。
エリスロポエチンはエロースの事。
誘導体がエロースの本質的役割だから。

造血幹細胞のある骨髄の場所は主に腸骨。次に胸骨。
腸骨は大鷲の翼を、
胸骨は竜の形に見える。
竜の泉とは胸骨の骨髄を利用する事を暗示。

赤血球(プシュケー)が骨髄で作られる間は、エリスロポエチン(エロース)の介助が必要。

赤血球が成長すると、赤血球は酸素と二酸化炭素を選別しなければならない。それらは微小な毛細血管で行われる。穀物を選別した蟻のこと。

赤血球は最終的に脾臓や肝臓で貪食細胞マクロファージにより補足されます。そうして小腸の柔毛(凶暴な金の羊の毛)から吸収され、新しく生まれかわる。

死んだ二人の姉は、赤血球が成長する際に切り離されるミトコンドリアやリボゾームの事。

神の酒ネクタールは、最終的に赤血球が完成する為の酵素です。

こうして呼吸に重要な役割をもつ赤血球が誕生する分けだがプシュケーの意味。

息は、赤血球の酸素運搬によるからわかりやすい。
問題は、魂、心。
赤血球の役割は、酸素運搬だけでない。
赤血球表面に付着する糖鎖。血液型とも関係するが
糖鎖は生命を維持していくための細胞間の相互作用や、細胞と抗体の相互作用において重要な働きを担っている

さまざまな情報を細胞に知らせるセンサーの役目をしている
近年、細菌やウイルスなど異物の認識だけではなく、ホルモンバランスの調整、免疫など、健康に糖鎖が大きな影響をおよぼすことがわかってきている。

糖鎖の構造は非常に複雑なのだが、構造を特定し、それを化学的に合成して、どのような機能を持っているのかを検証しようと世界中で研究が進んでいる。

糖鎖には、人の気質に関係した情報が組み込まれているのではないか。
血液型による性格判断は、あながち根拠のない話ではなく、大雑把な分類としてはありえる。
糖鎖は何百種とあり、それにより気質が分類される。
心、魂とは、生まれながらにもつ気質とも考えられ、
よって赤血球プシュケーは、息、心、魂を司るのだと推測する。


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