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文字通りの場外乱闘

「なるほど、そうだろうなあ」と某ゲーマーの話題を読み、甘いアップルティーを飲みながら渋い表情をしてしまった。本来なら他の論客が喧々囂々と議論をしているのでそっとスクロールしてしまうのだが、私はそれでもゲームのコミュニティが気に入っているので、少しだけ書こう。

対戦仕様を好むゲーマーのなかには「煽り合いプロレス」という暗黙の了解(これが今回スラングという表現で説明されていた)が一部にある。特にそういったコミュニケーションを経験してきたゲーマー同士であれば「このノリか」と即座に理解できるので、いちいち本気にせず、それなりに処理をするだろう。

しかしながら、これはクローズドのコミュニティだけに通用することである。私も一定の理解はするし、口も良いとはいえないが、そうであってもそれらを一般社会に持ち込むことはしていない。なかには生命を脅かす脅迫と捉えられる用語をカジュアルに利用する人もいるので、相手との信頼関係によっては決して使ってはいけない言葉や、公の場では非常に問題が生じる言葉もあることを想定しておかねばならない。いや普通にわかるだろうと大多数のゲーマーは考えているとは思うのだが、日本だから油断してしまうのかもしれない。少なくとも日本では本物のSWAT(特殊武装部隊)が家に来ることはなさそうだからだ。

言葉狩りになって息苦しいとか、類似発言はいろいろな場面で言われているとそのように私も思わずにはいられなかったが、流行病のジェンダー論と関係なく、ゲーマーが意気揚々と不品行な行いや発言を公に発信してしまうことには賛成しない。

なぜならば、なによりゲーマーには格好よくいてほしいからだ。
ゲームに限らず、文化や知識の継承をしたいと考える人たちがいなくなれば衰退して良さは失われてしまう。そのような継承欲求がうまれる条件として「格好よい」ということも重要な要素ではないだろうか。どんなかたちであれ、興味を持つきっかけは重要だと私は考えている。ゲームであればプレイ人口の増加につながり、需要増から開発も活発になり、技術が発達し、そして新しいクリエイターの登場もあるだろう、そうやってまた未来へ継承してゆけるのだ。

格好よいということは、外見の話だけではない。私にとって「思考回路や性格が美形過ぎる」ということが最重要事項だ。物理的外見はだいたい経年劣化をするが、性格の進化及び劣化は自分次第である。それに性格は表情にも反映されるので、外見にも多少の影響があるからお得だ。そして表情に関しては経年劣化はない。70歳になっても人に憧れや希望を抱かせる笑顔があることを、私は知っている。

それこそ「文字通りちいさいことでお気持ち表明している暇があったらトレモ(トレーニングモード)でもして技術研鑽をするほうがマシ、こころも鍛えないと性格ぶさいくになるぞ」という私なりのスラングで締めくくろうと思う。

ふと、昔「黙っていれば大人しそうなのに、口を開くと台無しだな」という評価をいただいたことを思いだした。自分も公の発言には気をつけねばと若干、能面のような顔になってしまっているのであった。