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2019年10月の記事一覧

属性の孤独

 昨日朝シャワーを浴びながら、「あぁ、ぼくは孤独なんだな」と思った。平たく「さみしい」と言い換えても構わない。少し恥ずかしくはあるけれど。では、何がさみしいのか。「属性」が重なる人があまりいないことが寂しいのだ。  属性とは、ある事物のもつ性質や特徴である。「闇/光」属性、固有能力「火/水/土/風」属性など、性格や系統の表現としても使われる。キリスト教神学においては「神の属性論」という小項目があり、そこでは「存在」もまた属性として扱われる。そう思えば、「神の孤独」も考えられ

セマイ世界

 管見の狭さについて、かなり自信がある。自信をもって言うことではない。しかし興味がないから仕方ない。ぼくが平穏に楽しく暮らすためには、不要な情報が多すぎる。  ぼくにとって「了見が狭い」と見える内容がある。たとえば、5ch掲示板などで語られる、ある会社の内部事情、またはtwitterでいま話題になっているような事柄だ。無論、これらはTVのワイドショー番組などより、遥かに鮮度と精度が高い。荒削りな、生の情報をそのままテーブルに置くから、流通に備えて加工していないからこその、局

怒りの賞味期限

 人間、おじさんオバサンになれば、思い出すだけで腸の煮えくり返るような出来事や人物が少しはあるだろう。ぼくにもある。が、最近、ある記憶については、そこまで思わなくなった。  怒りが乾いた。または、その湿度が蒸発してしまった。とくに「怒り」を持続させたいとは思っていない。だから、怒りが乾くのは、幸いなことだと思っている。  生来、物事に億劫で怠惰な人間なので「怒り」続けるのはしんどいな…と思っていた。もちろん、怒りの対象と相対したいとは思わない。新たに不愉快になる必要はない