見出し画像

【スターチスの枯花 〜入院の記憶〜「松田里奈」】4話

⚠️閲覧注意⚠️この先ストーリーが進むにつれ、読む人によっては不快な内容が含まれます。

「○○く〜ん、松田だよ〜」

入院生活8日目。

「こんにちわ」
「こんにちわ笑 毎回こんにちわって言うのツボなんだよね笑」
「なんで?笑  他の人言わないんですか?」
「言わないよ笑  お熱と血圧測るよ〜」
「はい」
「体調どんな?」
「変わりないです」
「ご飯まだ食べづらい?」
「ですね......」
「聞いたよ〜。私、推しメンに似てるんだって?」
「え!うそ!井上さんですか......?」
「そうそう笑  どの子?」
「ちょっと待ってくださいね.......この子です」
「うそ笑  私こんなに可愛い?笑」
「可愛.....いです」
「何その間笑  言わせたみたいじゃん笑」
「笑笑」
「意識とかしちゃってる?笑」
「......ちょっとだけ」
「なにもう可愛いんだけど笑」
「やめてください笑 普通に照れるので笑」
「じゃあこうやって手に触れてると内心ドキドキしてるんだ?」
「いや......さすがに医療の場なので」
「でも脈上がってるよ?」
「.......それはズルじゃないですか?」
「全部バレちゃうね笑笑」
「もう......笑」
「ここ座っていい?」
「はい」
「その子のどんな所が好きなの?」
「太陽みたいなところです。この子めっちゃ暖かいこで、きっとメンバーも救われてる子居ると思うんです」
「へ〜可愛いから〜とかじゃないんだね」
「いや!可愛いですけどそれ以上に人として好きというか」
「そっかそっか.......良い人なんだね」
「はい.....」
「私も太陽みたいになれてるかな......」
「少なくとも僕にとっては太陽です」
「.......口説かれてる?笑」
「違います!笑  なんかちょっと落ち込んでるように見えたから......」
「うそ、ごめん......」
「看護師さん大変ですよね....見てて思いますもん」
「大変......そうだね......大変だね〜」
「僕、頼りすぎてないですか?」
「逆逆!めっちゃ気遣ってくれてるんだなって思うよ!」
「ほんとですか?」
「うん!ほんとなんでも気軽に言ってね。みんな頼ってほしいところあるから」
「そう言ってもらえると助かります」
「○○くん頑張ってるからもっと甘えていいんだよ」
「いやいや、僕はただ寝て起きてを繰り返してるだけで、頑張ってるのは看護師さんとか先生なので」
「そういうところ!偉いなって思う」ヨシヨシ
「......首痛いです笑」
「今日は特大サービスだから笑」
「痛いって笑」
「笑笑  じゃあ今日も安静にしてなね」
「はい」
「また来るね」
「はい」
「......あれ言ってくれないの?」
「あれ.....?」
「うん、あれ」
「........あ、待ってます」
「うん!笑」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?