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【スターチスの枯花 〜入院の記憶〜「藤吉夏鈴」】15話

⚠️閲覧注意⚠️この先ストーリーが進むにつれ、読む人によっては不快な内容が含まれます。

あれから1ヶ月。
玲とは連絡を取っていないが、時々部屋の前を通ると電気はついているからきっと勉強は頑張っているんだろう。

謝れば済む話だが、長い関係がそうさせない。

「○○〜お腹空いた〜」
「お前な〜.....たまには作れよ」
「う〜ん......いいよ」
「なに?怖いんだけど」
「怖いって.....笑  たまには作ってあげようかなって」
「料理できるの?」
「できるよ」
「じゃあもっと早くやれよ」
「だって○○のご飯美味しいんだもん」
「....1番好きな料理は?」
「鯛の煮付け」
「渋っ」
「和食好きなんだよね」
「そっか......」

玲も和食が好きだった......。

「食べたいのある?」
「何が作れるの?」
「ハンバーグとか〜...筑前煮とか〜....あとオムライス!」
「......オムライスがいい」
「やっぱり好きなんだ」
「言ったっけ?」
「いや?オムライスの時だけ○○の量多かったなって」
「よく見てるな」
「だって好きなんだもん」
「....夏鈴ってそんなに積極的だったっけ?」
「こっちが素だよ」
「そうか」
「○○は?.....私の事好きになってくれた?」
「.....まだ分かんない」
「そんなすぐ好きになんないか」
「.....」
「......玲ちゃんの事気になる?」
「そりゃあな」
「即答しないでよ」
「.....ごめん」
「まぁ気になるよね.....」
「だからといって別に話したいとか会いたいとかそういうのじゃないから安心して」
「わざわざ安心させてくれるんだね笑」
「同棲してるのは事実だから」
「なに?私の事好きなの?」
「まだ違う」
「はっきり言われたら傷つくじゃん....」
「ごめん.....」
「うそだよ、ばーか」
「なんなんだよ笑」
「あ、笑った可愛い」
「それやめてくれ」
「毎回毎回照れちゃって笑  そろそろ慣れなよ」
「照れてないって」
「顔赤いよ?」
「嘘つくな」
「ほんとだよ〜」
「夏鈴、鼻血!」
「え....?」
「鼻抑えて下向いて動かないで」
「え?うん」
「もし口の中に何かしらの液体が落ちてきたなって思ったら飲み込まずにこの紙コップに吐き出して」
「うん....」
「夏鈴って血圧高め?」
「いや違うと思う」
「なら5分くらいそのままで居て....さっき鼻かんだ時かな....」
「.....なんでそんなこと知ってんの?笑」
「え?いや、玲に昔教えてもらったの覚えてただけ」
「そっか.....」
「アレルギーとか鼻炎も特になし?」
「........うん健康だよ」
「なら大丈夫か....」
「もう5分経った?」
「まだ1分しか経ってないよ笑」
「あ〜意識が遠のいてきた〜」
「ちょっと!!大丈夫!?」
「うそ〜ハグして欲しかっただけ」
「ふざけんなバカ」
「大好きだよ〜笑」

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