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【スターチスの枯花 〜入院の記憶〜「藤吉夏鈴」】20話

⚠️閲覧注意⚠️この先ストーリーが進むにつれ、読む人によっては不快な内容が含まれます。

『いらっしゃいませ〜、肉まんいかがですか〜?』
『小籠包アルヨー』
「活気すごいね笑」
「ね笑  夏鈴気になるのある?」
「ん〜.....あ、見てチャーシューメロンパンだって」
「チャーシューメロンパン?」
「メロンパンの中にチャーシューが入ってるんだ....ポテトをアイスに付けて食べるみたいなこと?」
「ぽいね」
「いい?」
「うんいいよ」
「おばちゃん、チャーシューメロンパン2つ下さい」
『いらっしゃい!ありがとね〜』
「めっちゃいい匂いする....」
「ほんとだな」
『はい!お待たせ!』
「すみません、お母さんこの中華街で絶対に外せない食べ物あったりします?」
『そうだねぇ....みんな豚角煮まんが美味しいって言ってるの聞くねぇ』
「お母さん食べたことある?」
『私には重たいわ笑』
「そっか笑」
『2人はカップルかい?』
「違u」
「はい!カップルです!」
「おい」
『そうかいそうかい笑  随分可愛いカップルだねぇ』
「ありがとうございます!」
『ちょっ待っときな』
「うん....?」
『はいこれも食べてみな』
「これは?」
『うちの自慢の小籠包だよ』
「いいの?」
『若ぇ奴は沢山食ってたくさん子供産んで未来作るんだよ』
「おばちゃん、気早いよ笑」
「すみません、美味しく頂きます」
『楽しんで👋』
「......子供作れって笑」
「絶対触れると思って耳塞ごうとしたのに両手塞がってた.....てか勝手にカップルにするなよ」
「え〜?もう付き合ってるでいいじゃん」
「......まだ付き合ってない」
「最近ちょっとずつ揺らいでるの知ってるからね〜?」
「揺らいでない」
「素直じゃないところも可愛い🙂」
「メロンパン食べよ?」
「うん」
「一瞬小籠包持って」
「はい」
「よいしょ.....はい」
「あ〜......」
「自分で食べなさい」
「両手塞がってるよ〜」
「ったく....あー」
「ん........ん!美味っ!」
「ふっ笑 そっか笑  良かった」
「生地甘いのにチャーシューの味濃いからすごい変な感じだけどめっちゃ美味しい!」
「僕も食べたい」
「あ〜んしてあげるね♡」
「自分で食べれるから」
「荷物あるのに無理でしょ笑 はいあ〜....」
「ん......おぉ!美味しい」
「ね!美味しいよね」
「もう1個買っても良かったな」
「あとでもっかい来てホテル持って帰ろうよ」
「めちゃくちゃあり」
「え〜美味っ」
「めっちゃ気に入ってんじゃん」
「メロンパンなのに喉渇かないの初体験なんだけど」
「たしかに笑笑」
「さっきおばちゃんが言ってた豚角煮まんどこだろう....」
「色々見ながら探せばいいんじゃない?あ!タピオカ飲みたい!」
「めっちゃ久しぶりに飲むかも」
「じゃあちょうどいいね」

ーーーーーーーーーーー

「あ〜海風気持ちいいね」
「ね」
「こんな日がずっと続けば良いのになぁ」
「そうだね」
「明日はどこに連れてってくれるの?」
「そうだな〜...夏鈴的に外せないのは?」
「やっぱり海軍カレーじゃない?」
「あ〜たしかに」
「あと山下公園とか横浜美術館も行きたいし〜観覧車も乗りt」
「........🙂」
「え!?😳」
「なに?」
「ななななななんで!!?」
「したくなっただけ」
「待って待ってパニック」
「笑笑  僕、思ったより夏鈴の事好きみたい」
「.......そ、それはどういう意味?😳」
「そのままだよ」
「えーっと」
「これからはちゃんと恋人だよ」
「........ほんとに?」
「うんほんと」
「じゃあこれからはいつでも抱きついてもいいってこと?」
「外ではやめて」
「無理」
「まぁたまには良いか」
「キスもしてもいいの?」
「聞かなくても好きなタイミングでするよ」
「......ほっぺた抓って」
「なんで?笑」
「まだ夢の可能性ゼロじゃn痛たたたた...痛いよ!!」
「夢じゃないよ」
「🥺」
「待て周りに人居r」
「........」
「........」
「........好き。大好き」
「今まで悪かったね、弄んでしまって」
「いいの。そういうところも全部全部大好きだから」
「僕も好きだよ......たぶん」
「......たぶん?笑」
「面と向かって言うの慣れてない」
「ふふっ笑......好き!大好き!」
「知ってる」
「世界で1番好き!愛してる!」
「知ってるって」
「この世の何よりも大切な存在!」
「よく恥ずかしげもなく言えるね笑」
「ずっと待ってた......」
「......お待たせ」

ーーーーーーーーーーー

「夏鈴〜上がったよ〜.....夏鈴?」
「.......zzZ」
「寝てるのか.....幸せそうな顔して.....」

そんなに嬉しかったのか.....。

「.......○○」
「なに〜?」
「........」
「ふっ笑.......お酒買いに行くか」

たぶんもっと早くから夏鈴の事が好きだった。
でも玲のことが頭にあるうちは夏鈴の気持ちに応えられないと思って踏み出せなかった。
それが今、少しずつ薄れていって最近では夢に見なくなった。
タイミングは今しかなかった。

「○○くん......?」
「........え?......玲」
「やっぱり.....どうしてここに?」
「いや、そっちこそ」
「私は友達の結婚式.....そっちは?」
「........夏鈴と旅行中」
「夏鈴......下の名前で呼んでるんだ」
「関係ないだろ.....」
「ってことはもう家に帰ってこないよね?」
「........あぁ」
「........私ね実家に帰ろうと思ってるんだ」
「どうして?」
「関係ないでしょ?」
「.....そうだな」
「だから荷物取りに来て....それか夏鈴ちゃんと2人で住む?」
「.....後日連絡する」
「連絡先消してなかったんだ」
「一応」
「.....そう」
「じゃあ戻るから」
「待って」
「なに?」
「一杯どう?奢るけど」
「酒飲まないだろ」
「今日は違う」
「........一杯飲んだらすぐ戻る」
「.....分かった」

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