省エネでポイ活?中央区の「中央エコアクト」アプリがスゴい
皆さん、環境に良いことしてますか?なんとなく大事だよねーとは思いつつ、具体的に何かを行っている人は決して多くないかと思います。
そんな中、今回は中央区が作成・公開しているアプリを紹介します。スマホで簡単に始められて、環境に良いアクションをすることでポイントが貯まってハッピー買物券など色々な景品もゲットできるという楽しい取り組み。
ただ、問題は全然知名度がないこと。。。参加している世帯数がアプリ上から確認できるのですが、なんとわずか464世帯(2024/01/29時点)。一方の中央区全体での世帯数は10万超。その割合は0.46%という惨状。
せっかく斬新な取り組みなのにここまで利用されていないのは残念ということで、ぜひ区民の皆さんに使っていただきたく応援記事を書いてみます。ぜひ使ってみてください。
そもそも、どんなアプリなの?
何をするアプリ?
まず、アプリの名は「中央エコアクト」というもの。ざっくり言うと、コミュニティサイクルの利用やエコ家電の切替など環境に良い活動を行うことでポイントゲットして、そのポイントを貯めてステキな商品をゲットしようぜ!というモノです。
iPhoneやAndoroidのアプリとして提供されていて、個々の活動内容をアプリ上から申請してポイントを手に入れるという流れになってます。
どこからインストール?
インストールは通常のスマホアプリと同様。iPhoneであればApp store、AndroidであればGoogle Playからダウンロード可能。人気上位ランキングには残念ながら出てこないので、「中央エコアクト」で検索。
こちらからだと、直接アプリの画面から開けます。
アプリの利用方法は?
登録方法は?
インストールしたら、その後に利用者の登録。氏名や住所などを登録します。
ややめんどいのがこの手続き。普通のアプリであれば利用者登録をすればすぐに使えるようになりますが、このアプリでは登録しただけでは「仮登録」で、事務局(中央区)に確認してもらわないと完了にはなりません。
「何でそんな面倒なことを」とお思いかもしれませんが、これはこのアプリの利用者を「中央区民のみ」と限定しているため。中央区民であるかどうかを事務局の方が住民票の情報と照らし合わせて区民かどうかを確認しているというわけです。
これは、ややマニアックな視点ですがもっとも感心した部分。自治体アプリを住民のみに使ってもらえるようにするというのは意外に大変であるためです。アプリストアに並んだアプリは当然誰でもインストールできますし、住所などを入れてもらうにしても適当に入れることだって可能。
このために、「XXXペイ」のような地域での決済手段で行う還元キャンペーンを自治体在住者に限定したいのだが難しいという話はこれまでも聞いたことがあります。
その一方で、マイナンバー連携などをやろうとすると開発の規模が大掛かりになってしまう。この問題に対して、中央区では「登録した人を1人1人、住民基本台帳情報と都度照会する!」という力技で解決しようということです。なかなか思い切った判断だと思います。
何をすればポイント手に入る?
さて、無事に登録できたら後は設定されているアクションを行って申請を行います。申請が承認されると、ポイントがゲットできます。
ポイント対象のアクションは簡単なものから大変なものまで色々用意されています。後述しますが、1ポイントは1円相当で還元されます。
主観ですが、コスパ目線だと以下のようなものがオススメかと思います。
省エネ家電への切り替えは、購入が2023年4月以降のものであれば後追いでの申請もOK。対象商品と省エネ性能はこちらのサイトから確認可能。
我が家では最近購入したシーリングライト(2万円くらい)は最新モデルでなかったですが、それでも省エネ性能では最高ランクで「3000ポイント」に該当。
話はやや横道にそれるのですが、ちなみに省エネ家電購入の助成は東京都もやってます。「東京ゼロエミポイント」ってものでして、実はポイントの2重取りが可能(双方に電話にて確認済)。我が家では上記の2万円のシーリングライトに対して、区で3000円、都で4000円の合計7000円相当が還元されました。35%オフで実質1.4万円に。デカい。強い。
話を戻して、ポイントは大きいけど大変そうなのはこの辺り。
この他、デイリーチェックとして毎日確認項目ポチポチするものや、リサイクルハウスかざぐるまや環境情報センターなど区内施設への来館ポイントもありますが、付与ポイント数が低いのでイマイチです。
景品にはどんなものがある?
さて、ポイントをゲットしたら景品に交換ができます。一例としてはこんな感じ。
3000ポイントで「区内共通買物・食事券(ハッピー買物券)」3000円分。1000ポイントで「江戸バス回数券(11回分)」というように、1ポイント = 1円換算といって良さそうです(他のグッズなどはそうでもないかも)。
現金に近い存在であるハッピー買物券を景品として設定したのは、自治体の事業として画期的なことですし、素晴らしいと思います。景品がショボいと結局やる気も失せてしまうため(だからこそ、ぜひ利用者が増えることを期待したい!)。
最後に
今回は、中央区が作った楽しくお得に省エネ活動ができるアプリ、中央エコアクトについてざっくり紹介してきました。この取組は何かと保守的で、新しいことをやりたがらない印象のある中央区らしからぬチャレンジングな取組で、勝手に応援しています。
民間企業の最新のアプリなどと比較するともちろんUI的にはイマイチだったりとか、申請内容の承認で待たされたりとか、色々とあら探しをすると出ては来るのですが、頑張っている方だと思います。
少しでも関心を持っていただけたら、ぜひインストールしてみてください!インストールはこちらから ↓↓↓
最後の最後に、やや蛇足ながら元々行政に関わっていた立場の視点から。このアプリのように、住民の行動を変えることそれ自体に対してインセンティブを提供して変容を促すというアプローチはなかなかこれまで行政の分野で難しく実現できていなかったことで、そこに果敢に切り込もうとしている点でもこの取組は画期的で素晴らしいと考えています。
これまで、今回のような環境保護だったり、別の話だと生活習慣病予防のための運動だったりとか、行動変容を促そうという取組で実際の施策として行われてきたのは一過性のイベントだったり、ほとんど見られないパンフレット・ポスター作成といったものが定番でした。そして、それらは開催すること、作ることで満足してしまって、実際にそれによって行動変容が行われたのかどうかはそもそも行われないか、適当な事前事後アンケートを行う程度。当然、施策で何かが変わったかどうかなど厳密に判断はできません。
他方で、今回の取組であれば利用者がどのような活動をしたのかどうかは全てアプリ上の操作として記録されるわけなので明確にデータとして把握可能です。さらに言えば、どのような属性(世帯構成、年齢、地域など)で変化があったのか(なかったのか)といった点についても照合が行えるでしょう。これは施策がうまく行ったのかどうかの検証に使えますし、将来的な別の施策においても活用できるでしょう。
こういったことが可能になるからといって実際の取り組まれるかどうかはまた別問題ですが、まず大きな一歩を踏み出すことができたという点で関係者の方々は大きな功績を残されたと思います。
わたしとしては、これまでの検証が行えない漠然とした施策からこのアプリのようにより直接的な指標を捉えて検証可能なものへと大きく転換していくべきで、この勢いでたとえば他の自治体ですでに導入されている健康ポイントアプリ(歩数に応じてポイント)などもどしどし導入していくべきと考えています。
そのためにもこの中央エコアクトにはぜひ頑張ってほしいですし、それが応援する理由の1つだったりもします。この取組が組織の中で失敗の烙印を押されてしまえば、次に類似の取組をやろうとしても「エコアクトが全然駄目だったでしょ」となって終わってしまう可能性もありますので。
色々最後に書いてしまいましたが、この辺りのことは中の人目線の正直余計なことなのでスパっと忘れていただいて、まずは気軽に「ポイントゲットして、買物券ゲットじゃあ!!」くらいの軽いノリで参加してみていただけると良いかと思います。
ちなみにわたしの現在の累積ポイントは4,108ポイントです(えっへん)。
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