【日記】日本語ってまるで真っ白な犬だな
(1274文字)
日本語は本当に面白いと思う。
「てにをは」を変えるだけで意味が全く違うものになったり。
チコちゃんに叱られる
チコちゃんが叱られる
チコちゃんと叱られる
チコちゃんも叱られる
チコちゃんは叱られる
それぞれの状況をイメージすると面白い。
日々の暮らしの中で、てにをはの使い方を間違えると角が立つ場合があったり。
「今日の晩ご飯は何が良い?」
「んー、カレーで良い」
これは、「カレーが良い」と言って欲しいですよね。
漢字とひらがな、カタカナがあるのも面白い。
小説を書いていると、どれを使うか考えることもある。
私、わたし、ワタシ
気持ち、きもち、キモチ
私の気持ち
わたしの気持ち
ワタシのキモチ
わたしのキモチ
私のキモチ
キモチがカタカナだと、ちょっと軽さが出ますね。ラブコメって感じかな。
タイトルにするなら、最後の「私のキモチ」が文字のバランスも取れていると思うけどどうだろう?
こういうニュアンスは日本語を勉強している外国人には難しいだろうな。
まつことじゅっぷん
漢字を使うならこうなりますね。
待つこと10分
これは良く使われる言い方。テレビのロケ番組とかね。タレントがどこかの店に「撮影させてください」と声をかけて、店員が「少々お待ちください」と言って奥に消える。そして、ナレーションが「待つこと10分」と時間を飛ばす。
でもボクはこれを聞くたびに頭の中でこう変換しちゃう。
マツコと10分
途端にマツコデラックスが出てきますよね。
マツコデラックスと10分ですよ。何をして10分でしょうね。
ボクの頭の中では、「待つ」も生きているので、マツコと10分、何かを待っている。
トトロですよね、トトロの代わりにマツコ。
あの、バス停のシーンですよ。傘をさしてね。
メイをおんぶしたサツキの隣で、トトロの代わりにマツコが立ってる。
そんなことを考えている間に、観ているテレビ番組はもう先に行っている。
そういえば、ボクが「ボク」を使うのも一番出したいニュアンスに近いから。
実際のボクは、普段「俺」を使っている。
でもこうやって文字にすると「俺」はどうも押しが強い。「オレ」では少々チャラい。
「私」は違うし、「僕」だとなんだか良い子っぽい。
そうなると、やっぱり「ボク」が一番、ボクが出したいイメージに近い。
ビートたけしはエッセイでは「オイラ」を使いますね、カタカナで。
これはイメージにぴったり。
若い頃にアルバイトしていた飲食店で、同じくアルバイトをしていた白人のアメリカ人がいたけど、彼は武士が好きで、時々自分を「拙者」って言ってた。あれは「セッシャ」だったね。多分、発音のニュアンスだと思う。
そんな日本好きのアメリカ人だったので、いろんな日本語を教えてあげた。
そして実際に使っていた。
ある日、店長が「これ、やっておいてもらえるか」とお願いすると、彼はボクが教えた言葉を使ってこう答えた。
「ガッテンデイ!」
あれもカタカナでしたね。
あ、ちなみにタイトルは「日本語っておもしろい」という意味ね。
これがすぐにわかる人は落語好きですね。
真っ白な犬→尾も白い→面白い
落語でよく使われるベタなダジャレです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?