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【山あそび】ひとりで登るか、誰かと登るか

(1698文字)

今年は雪が少ない。雪国で暮らす人たちにとっては楽な冬だけど、雪山で遊ぶバックカントリーのスキーヤー、スノーボーダーにとっては悩ましい。
東北の山で、例年より1〜2mは少ない。
シーズンインが遅かった上、このままだとシーズンが終わるのも早くなりそう。
そんなわけで、毎週末に詰め込むように山に行っている。

バックカントリーは普通の登山とは違う危険が伴うので、単独よりグループでの行動が推奨される。一般的な登山もグループが推奨されますけどね。
昨年はグループを作って、その中で誘い合って行動したけど、小回りが効かないのと、ボクはやっぱり単独が向いていると改めて思った。
友達と行動するのも楽しいけど、今年はひとりでの山行が多い。
山行の交通費がバカにならないので、土曜に出かけて山を滑って車中泊。翌日はまた近くの山を滑って帰ってくる。
こんなことができるのも身軽な単独行だから。
先週末は「ムーミン谷」で有名になった秋田駒ヶ岳と、紅葉で有名な三ツ石山に登って滑ってきた。ちょっとハードで今日はぐったり。

初夏にはチングルマが咲き誇るムーミン谷

山登りを始めて知り合いが増えると、いろんなタイプの人がいるなぁと思う。
ボクのように自分で考え、基本的にはひとりで行動する人がいれば、常にパートナーと呼べる人と登る人、とにかくグループでワイワイ登りたい人。
登山ならこの人、スキーならこの人、クライミングならこの人というように、それぞれのジャンルで連れて行ってくれる相手がいるという人や、とにかくいろんな人に連れて行ってくださいと声をかけて、連れて行ってもらっている人。
厳しい山岳会に入って、上下関係の中で技術を高めたいという人もいますね。
Aさんに連れて行ってもらって、次はもっとレベルの高いBさん、さらにレベルの高いCさんというように、他人の力でレベルの高いところに連れて行ってもらうなんていう人もいる。いろんな意味でボクにはできないけど。
とにかく、その人の登山スタイルには性格が出るなぁと思う。

ボクはこういう性格だからか、誘ってくれる貴重な友達は多くはないが、連れて行ってください、教えてくださいと言われることはよくある。
そう言われることも、連れていくことも嫌いではない。
そして連れていくなら、その人のレベルに合わせて無理なく楽しんで欲しいと思う。そしてもちろん安全に下山させたい。
一緒に登っても山ではそれぞれ自己責任という人もいるけど、連れていく場合、ボクはどうしてもそう思ってしまう。
そう思うのは、やっぱりお兄ちゃん体質なんだろうなぁと感じる。
だから、連れていくのは嫌いじゃないけど、そればかりしていると疲れてしまうし、自分が本当にやりたいことをする時間がなくなる。
だから逆に、何か縁があって諸先輩に連れて行ってもらうという場合は気を遣ってしまう。連れていくという労力も自分のために時間を使ってくれているということも分かるからだ。

楽しく、安全に

そうなると、誘い合ってイーブンな関係で山行できる人が楽なわけだが、そういう人は多くはない。
そしてそういう人たちは基本的に単独か、夫婦ふたりで登っているという人たちなので、時々、思いついたように誘い合うくらいがちょうど良い。
本当はパートナーがいれば、より安全に協力しあっていろいろなチャレンジができるのかもしれないが、そういう存在を見つけるのは至難の技だ。
もっともっと高いレベルになれば出てくるのかもしれない。そこまでたどり着いた人たちなら、自然と考え方は似てくるはず。そこにたどり着くまでに必要なことは決まってくるからね。

誘い合える友達とたまにはグループで

山を通すと、それぞれの性格や人との付き合い方が見えることがある。
でも、こういうことって普段からあるんですよね。ただ、目的が「山」というようにひとつじゃないからわかりづらい。
そして合わないと思えば離れていけば良いだけだけど、これが仕事関係となるとそうもいかないのが辛いところ。
こういうことを考えるから、ひとりの方が楽なんだろうな。もちろん友達と登る楽しさも分かるけど。
常に誰かと登っている人たちってどういう風に考えてるのかな?

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