見出し画像

インド産業 AI開発に関する閣議決定

20240307 インディアン・エクスプレス;1000億ルピーのAI(人工知能)開発、閣議決定される見通し。

要約訳

インディアン・エクスプレス紙が、最初に報じたところによれば、政府は、先進コンピューティング開発センター(Centre for Development of Advanced Computing)のような電源ユニット ( PSU /;Power Supply Unit )の能力を増強する事と並行して、インドにおけるコンピューティング能力確立のため、官民モデルを検討していると伝えていとの事です。

インディアン・エクスプレス紙(The Indian Express)が伝えた所に依れば、政府は木曜日、人工知能(AI)ミッションを閣議決定する見込みである、との事です。それに依れば、政府は、国内にAIの計算処理能力を確立拡大をしようとしている民間企業への補助金と、AIベンチャー企業へのシード資金を割り当てる予定、との事です。

AIミッションの総予算は1030億ルピーになる可能性がある、との事です。昨年、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は、このミッションを発表、その目的は国内にAIの計算能力を拡張確立する事、と述べました。
 
これを利用し、新興企業や起業家により良いサービスを提供し、農業、医療、教育分野でのAIの応用を促進する事が出来る、と述べました。

AIミッションの下で、政府はAI研究・AI活用事例のための特注チップ設計に取り組む新興企業への資金提供、AI活用事例のためにインドにデータ・センターを設置しようとする民間企業への実行可能性見合資金(VGF)の提供、政府内のコンピューティング能力創出、と言う、主要分野に重点を置きます。

インディアン・エクスプレス紙が、当初報じた所によれば、政府は先進コンピューティング開発センター(C-DAC;Centre for Development of Advanced Computing)のようなPSU(電源ユニット;Power Supply Unit)の能力増強と並行し、インドにコンピューティング能力を設置するための官民モデルを検討している、と言う事です。

国内でコンピューティング能力を確立しようとしている民間企業に対し、政府が取るべき方法は実行可能性のある(プロジェクトの)ギャップを埋める(補填)資金を提供する事です。

「原則として、データ・センターを設置する企業を募るための入札が行われます。ある企業が、例えば1000億ルピーかかるセンターを申請する場合、政府にその内の一定額について、実行可能性確保のための(継続に必要な)ギャップ資金を求める事が出来ます」と、ある政府高官は匿名を条件に話しています。

この報告書では、インドがPPP(Public Private Partnership:公民連携)モデルで1万GPU(グラフィック・プロセッシング・ユニット)から3万GPU、C-DACでは更に1,000〜2,000GPUの計算能力を構築しようとしている事が報告されました。

計算能力(コンピューティング)は、アルゴリズムの革新やデータ・セットとは別に、大規模なAIシステムを構築する上で最も重要な要素の一つで す。

又、この様なAIシステムの訓練や構築を検討している中小企業に取っては、(資材等の)調達は最も難しい要素の一つでもあります。

マイクロソフト社の2020年のブログによれば、同社はChatGPTを開発したOpenAIのために、1万個のGPUなどで構成されるスーパー・コンピューターを開発した、と言われています。

この動きは、国内初の商業的製造工場となり得るものを含む、12.6億ルピー相当のチップ・プロジェクトが閣議決定された数日後の事でした。インドはエレクトロニクス製造を重要な経済牽引役と位置付けており、政府は初期段階から資金を投入して生産を開始する意向です。
    
欧州連合(EU)も同様の戦略を取っています。欧州では、人工知能(AI)を過剰に規制し、域内のイノベーションを阻害するのではないか、と言う懸念を払拭するため、欧州委員会は今年初め、新興企業やその他の企業が大規模なAIモデルを構築するため、ハードウェア(スーパー・コンピューターや計算能力など)にアクセス出来る様に、一連の規則を発表しました。

Rudra(ルドラ;神話では暴風の神)は、C-DAC(先端コンピューティング開発センター;Centre for Development of Advanced Computing)によって構築された固有のサーバー・プラットフォームで、グラフィック・カード用の2つの拡張スロットを備えています。

パラナム・ウットカルシュ(Param Utkarsh)は、C-DACに設置されたハイパフォーマンス・コンピューティング・システムで、機械学習やディープ・ラーニングのフレームワーク、コンピュート、ストレージをクラウド・サービスとして提供するAIです。

資金の一部は、学界、産業界、政府を含む関係者が、AIアプリケーション構築に取り組める様、AIイノベーション・センターの設立に充てられる、と言われています。

https://indianexpress.com/article/technology/artificial-intelligence/cabinet-nod-ai-mission-to-set-up-computing-capacity-9200927/?utm_source=Express_Newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=newsletterid-1,newslettername-ie-evening-newsletter,itemposition-1,

私のコメント;イーロン・マスク氏は今正に最先端深層学習機能を備えたAIの倫理に関する大きな問題を米国内同業社に対して提起しています。AIに関するプログラムのオープン・ソース化に関して、まだ、大手業界は見解が一致していない模様です。
アメリカでの推移を見守りながら、インドも独自のAI開発、或いは、大量のデータ・センターになれるのか、なる事を目指すのか、インドの底力とハイテクの技術的進化力がマッチするのか、正念場の様な気が致します。
PS; 尚、その後の動きとして、イーロン・マスク氏はOpen -AI社を退社、テスラ内部で、Open-AI社の機能を持つ会社を造る考えの様です。
また、マスク氏は、大統領選に備えている民主・共和の両陣営に、献金をしない、と述べており、トランプ氏は一時的に、資金繰り状態が悪くなるかも知れません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?