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多様性の国インドでのインド版チャットGPTの 今後の発達についての記事要約訳と、私のコメントを、定点観測元である南河内郡太子町よりお送りします。

ヒンドゥスタン・タイムズ 20241004  ChatGPTにデシ・スピン(インドらしい工夫)を投入するバハラート・ジェン・プロジェクト

ムンバイ発、2022年11月のChatGPT公開後、世界的に話題になった、機械学習とAIアルゴリズムに強い関心を持つIIT(インド工科大学)-ボンベイ校のガネッシュ・ラマクリシュナン(Ganesh Ramakrishnan)教授は、インドの文化的・言語的多様性を反映した生成AIを使用できる独自のソリューションの開発について考えています。

一流(研究)機関の専門家からなるコンソーシアムの支援を受けながら、1年をかけてプロジェクトに取り組んだ結果、彼の努力は実を結び、中央政府は9月30日、インド版ChatGPTであるBharatGenを開発する取り組みを正式に開始しました。

IIT(インド工科大学)-マドラス、マンディ、ハイデラバード、カンプル、インドール校の専門家チームは、アルゴリズム開発や成功に不可欠な技術サポートの提供など、このイニシアチブの基本的な後方支援作業を完了しました。

チームは現在、AI研究者、エンジニア、行動経済学者、デザイン専門家らと協力、AIを通じてインドの課題を解決するための学際的なアプローチを模索しています。

プロジェクトに取りかかるにあたり、彼らはBharatGPTという大まかな名称をつけました。

では、BharatGenの背後にある考え方とは何でしょうか?

「(ここで開発される)AIは単なる基礎的なAIではなく、包括的で実現可能性のあるエコシステムなのです。

教育から健康、農業から産業まで、イノベーションのための新たな道が開かれます。

目標は野心的ですが明確です。すべての人のためのAI、すべてのインド人のためのAIを構築することです」と、IIT-B(インド工科大学ボンベイ校)のコンピューターサイエンス・エンジニアリング学部に所属する46歳のラマクリシュナン教授は語りました。

だが、このプロジェクトに(困難な)課題がなかった(ない)わけではありません。

ラマクリシュナン氏の最大の関心事は、膨大な数の言語、文字、文化的背景を持つインドで、生成AIモデルをどのように機能させるか、ということでした。

このコンソーシアムは、インドを中心とした、複合的な、多言語AIモデルを構築することを目的とし、インドの多様性の核心を語るテクノロジーの構築に重点を置いています。

「このプロジェクトは、インドの豊かな多様性を尊重し、さまざまなセクターにおける独自のニーズに配慮しています」とラマクリシュナン氏は語りました。

そのため、教育、医療、農業、産業など、全国的な市民参加を強化することを目的とした言語、音声、視覚のモデルを開発するための具体的な課題を各機関が検討しているということです。

BharatGenが直面する最大の課題のひとつは、インドの言語的多様性です。全国で1,600以上の言語が話されています。

「インドの知識体系における言語と文字の多様性は、重要な課題です。私たちは、BharatGen がこうした多様な言語ニーズに対応できるよう、組織や政府機関と緊密に協力しています」とラマクリシュナン氏は語りました。

さらに、多言語およびマルチモーダル(多重・多メディア)AIモデルに焦点を当てることで、BharatGen は、しばしばインドの言語を見落としているグローバルAIモデルの重大なギャップに対処することになる,、と付け加えました。

「多言語データ・セットで(システムを)トレーニングすることで、BharatGen は、代表的でないインドの言語もAIのエコシステムに含まれるようにします」とラマクリシュナン氏は説明しました。

「このアプローチは、インドの文化的多様性を反映するだけではなく、話す言語に関係なく、全国の人々がAIにアクセスできるようにすることで、包括的範囲増加を促進します。」

https://www.msn.com/en-in/news/India/bharatgen-geared-to-put-a-desi-spin-on-chatgpt/ar-AA1rFAU9?ocid=BingNewsSerp

私のコメント;ただ単に多言語社会である、と言うだけではなく、インドで優勢な宗教が多神教である、と言う点から、インド人は多様な意見の重要部分を汲み取り、具体的・個別的問題点へ落とし込んで、全体の問題解決を計れる、と言う性質があると思います。また、インド人社会は世界中にあり、個別的に行った先の国々で大きな犯罪の様な問題を起こしたと言う話は、あまり聞いた事がありません。ディアスポラ社会でも、行った先の土地の言語吸収力・言語運用能力は高い、と欧州・アジア・アフリカで働いて来た、私の数少ない経験からも言える、と思います。また、今回のプロジェクトで語族を超えた異文化を背景に持つ各種言語の解析が進む、と思われます。特に、教育レベルの向上には重要な鍵になる、と思います。ちなみに、アフリカ東海岸付近には、多くのインド人が住んでいますね。
理系・文系に関係なく、幅広い分野に応用が可能だと思われます。
問題は、AIベースのGPTとの対話に置いて、個人情報秘密保持、GPT自体の間違いをどう確かめるかの客観的インスペクション・スタンダードが確立出来るか、と言う点はある、と思います。
私見で少し大風呂敷な言い方ですが、言語学・脳の認知能力に関する研究も更に進むものと思われます。


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