すごい会社の秘密がわかってテンション上がってます。
最近、経営楽しいなと思ってます。
やっと経営の「ケ」の字を知った感じ。「今までやってたことなんて、ぜんぜん経営じゃねえじゃん」みたいなことにハッと気づいたんです。
今日はちょっとその話をします。
言葉の定義がバラバラだった
よく「30人の壁」「50人の壁」みたいに組織の壁があるって言いますよね。今ぼくの会社が50人くらいになってきてます。そんななか、リモートで仕事することも増えてきているし、コミュニケーションコストがバカにならなくなってきてるんですね。
たとえば同じ「会議」という言葉でも「Aさんが思う会議」と「Bさんの思う会議」がぜんぜん違ったりします。
Aさんは「シンプルに15分で結論を出す」ことを会議と呼んでいるのに対して、Bさんは「ブレストしたりディスカッションしたりする」ことを会議と呼んでたりする。
同じ「会議」でも解釈が違うとトラブルの種になります。2人でもこのズレは問題なんですが、それが50人いたらめっちゃズレていくんですよね。同じ日本語を使っていても、働いてる人たちの解釈が違うとうまくいかない。
経営者の仕事は「言葉の統一」
で「これ、なんなんだろう? どうしたらいいんだろう?」って、ずっと思ってたんですけど、結局ぼくが悪いことがわかって……。
こういう「言葉の定義」をきちっとやっていくことが、経営者の大切な仕事なんだというのが最近わかったんです。視点の統一、言葉の統一。それがものすごく大切だということに気づいたんです。
「いい会社にしよう」みたいなバクッとした抽象的な言い方だと、「いい会社」の定義が人によってぜんぜん違います。ここをちゃんと定義して、みんなに伝えていかないと、最終的に不利益を被るのはお客さんです。
言葉を揃えていく。ものごとを定義する。これが実はめちゃくちゃ大事な仕事なんだとやっと気づいて。「あーやってねーわー、ごめんなさい」って思ったんです。
うちの会社はこれまで「採用」はやってたんですが「教育」はきちんとやってきませんでした。それは結局、いい人が入ってきてたからなんですよね、ほんとに。ただこれからは「いい人たち頼み」では回っていかない。会社がちゃんと組織として機能させられる仕事をこれからやっていかなきゃなと反省しました。
一方で、やらないといけないことが明確になったので「うわ、これ超楽しい!」と思って。ここクリアしたらグーッと前に進むじゃん! みたいな感じがしてるんです。たぶんまた半年後くらいに違うことで同じようなこと言ってそうだけど(笑)、この繰り返しがすごい楽しいんです。
すごい会社は「言葉の定義」をちゃんとしている
すごい会社、トヨタとかメルカリとかもそうなんですけど、実はこの「言葉の定義」をけっこう初期段階からちゃんとつくりこんでるんですよね。
アマゾンでも「リーダーズプリンシプル」というリーダーシップに大切な12の項目が定義してあったりします。みんなそれを叩き込まれてるから、アマゾンの人と話すと、誰に何を言っても同じ言葉が返ってくるんです。
同じ考え方が浸透している。これってすごいなーと思うんですよね。
もちろんプライベートではいろんな考え方があっていいと思うんですけど、仕事においては共通する「ベースになる考え方」を持ってたほうが絶対楽じゃないですか。軸があるからブレない。
で、こういう考え方とか、フレームワークみたいなものを「カルチャー」って呼ぶんだろうなと。言語化できてないものは浸透させられない。言語化させていったものだけが浸透させられるカルチャーになっていくんですよね。
社内のトラブルの大半は「これ」じゃないか
これ、いろんな会社のマネジメントで起こってるやつですよね。
「なんでお前これできないんだ!」っていうやつの大半って、その定義をしてないから。そのイメージが伝わってないだけ。だから、できっこなくて。みんな言ったつもりでいるけど、実は言葉が曖昧になってるというのは多いんじゃないかなと思うんですね。
「これはお客さんのためにならないだろ!」と部長が怒るんですけど、その「お客さんのため」っていうのが、すでにズレてたりとか。「お客さんのために早く持ってったんですけど」とか「お客さんのために品質上げようと思ってたんですけど」とか、そこでもズレちゃうみたいな。そして、別にどちらも間違ってないわけですよね。
会社としての解釈が決まってない段階で「お客さんのために」っていう言葉が一人歩きする状況って、めちゃくちゃある。弊社もそのうちのひとつでございます。すみませんでした、って感じです(笑)。
いい会社はある種の「宗教」になっている
誤解を恐れず言えば、強い会社であるほど「宗教」っぽいんです。もちろん程度の差はあって、考え方がガチガチの宗教もあれば、「いや土台はこうだけど、あとは自由ね」っていう宗教もあったりする。
「宗教」っていうと眉をひそめる人もいるかもしれませんが、そのくらいみんなが同じ方向を向いてエネルギーを出す力がないと、たぶんネットフリックスとかアマゾンみたいな大きな組織はつくれないんでしょうね。
もちろんそれが変な方向を向いてたら胡散臭くなるんですけど、きちんとお客さんとか働いている人の成長とか環境とか、正しい方向を向いているんだったら、それはただただ強いパワーになると思うんです。
それでいうと、会社の中だけでしか通用しないような言葉とかスローガンとかありますよね。仲間だけにしか通じない言葉を「ジャーゴン」って言うらしいですが、ジャーゴンもカルチャーを作るうえではすごく効果的なんだと思います。カルチャーづくりがうまいところって、その言葉の選び方も絶妙にいい。超キャッチーなものが多いんですよね。
音楽の世界でも、BTSのファンのことを「ARMY」って言ったり、ももクロのファンは「モノノフ」、King & Princeのファンは「ティアラ」と言ったり、ファンどうしでしか通用しない言葉をつくりますよね。
それって仲間意識であり、ある種の宗教のような感じだと思うんです。みんなにわかるような言葉を使うと実は定義が曖昧になりがちで、あえて会社の中でしか通用しない言葉をつくって、言葉の定義を明確にするのって大事だなと思っています。
・・・・・・というわけで、合宿してきます
というわけで、今度合宿をやって、いろんなものごとを言葉に落としていく、定義をしていこうと思っています。「会議」って言ったときに全員が同じことを思い浮かべられるように。「お客さんのため」と言ったときに全員が同じような動きができるように。
いい会社だと、ここで全員の答えが揃うんですよね。これはすごいことです。みんなが正しく意思決定できるようになる。っていうのに気づいて、いまめっちゃワクワクしてる感じです。うまくいき始めたらまたnoteに書きたいと思います。
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