見出し画像

今さら「美しい彼」に沼り過ぎて、私はもう自転車になりたい

『美しい彼』にハマった。

そう、1年前に空前絶後の大ブームを巻き起こした、あの伝説のBLドラマだ。タイムカプセルに仕込んであった爆弾が作動しかのごとく、私の脳内は『美しい彼』の尊い世界に支配されてしまった。

こんなにも尊いドラマをなぜ腐女子のくせに視聴をしなかったのだ、自分よ……あの時の自分を全力で殴り飛ばしたい。正座させて、小1時間ほど説教してやりたい。とはいえ、沼はハマった時が一番の旬だと横川先生も言っていた。映画(もしくはドラマのシーズン2)が公開される前の沼落ちは、まあ悪くないタイミングではある。今回は多めに見てやるとするか。

友よ、あなたは正しかった。

さて、始まりは半年前にさかのぼる。先にこのドラマ推していた友人と、こんな約束をしていた。

『美しい彼』は、是非とも原作を履修してから見てほしい。そして、いかに実写として素晴らしい作品に仕上がったかを感じてほしい。

腹を割って話せる友人の提案だ。よし任せろ!と意気込んで原作小説を購入、あとは読み進めるだけ。……と思っていたら、いつのまにやら12月。ああ、なんということだ。私が足を踏み入れる前に1周年経過してしまったではないか。地上波での再放送まで、猶予はない。

背に腹は代えられぬ、私はちょっとだけズルをした。小説の、おそらく第1話はここまでだろうという所までを読み進め、そのままドラマの視聴をするという作戦を敢行。ついでに電子書籍で購入してマンガも同じ作戦で読破、準備は万端ではないが基礎は叩きこまれたはずだ、さあ見るぞ。はやる気持ちを抑えながら、チャンネルのボタンを押した。

……ああ、完璧じゃないか。

正直なところ小説を拝読した段階では、『美しい彼』という唯一無二の物語が、実写でどう表現されるのか全く想像できなかった。途中までしか読むことはできなかったのだが、私は凪良ゆう先生の文才にすっかり魅了されていたからだ。

本当は、私の想像力があまりに貧弱なために、頭の中で映像に落とし込むことができなかっただけだったのだ。酒井麻衣監督、あなたは天才ですか。脚本の坪田文先生……最高です。二人の造形を的確に表現したこの素晴らしい劇伴は何だ、作ったのはフジモトヨシタカさんという方?あなたは天才か。

出典:美しい彼 公式Instagram

そして平良一成/萩原利久✕清居奏/八木勇征、この奇跡のキャスティングを成立させた制作チームに、百億回のイイねを贈呈したい。おっと、一番大切な人を忘れていた。友よ、この記事を見ているか?ありがとう、あなたは本当に正しかった。

まだまだ語り足りない。

ここまで来たら、もう元には戻れない。翌日、光の速さで原作小説のシリーズを全て読破。毎週の放送を待ちきれず、Huluに加入し、全話視聴を繰り返すこと数万回。ネットのインタビューを見るだけでは飽き足らず、ビジュアルブックやらBlue-ray BOXを買いあさり、再生すること数万回。

フラスコまだかな……

揚げ句の果てに、すでに数多くの素晴らしい記事が存在するなか、再生ゴミにすらならない稚拙なnoteを投稿しようとしている私はどうかしている。ちなみに、このたった1,500文字の言葉を構築するのに、ほぼ1カ月もかけてしまった。泣きたい。

それでも、まだまだ『美しい彼』を語りたい気持ちを抑えることができない。間違いなくあと2回は語る、もしかしたらもっと語るかもしれない。1年前の私よ、これから『美しい彼』の素晴らしさを懇々と説くつもりなので覚悟してほしい。

そして、現在の自分よ。シーズン2が放映される前に書き上げろ。あと1週間しかほどしかないが、おまえならできる。だから頑張れ。

この記事が参加している募集

#テレビドラマ感想文

21,388件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?