桃正宗・佳原安寿

桃正宗こと佳原安寿ともうします。猫好きな京都人。惚け防止に一般小説とラノベを執筆。Bi…

桃正宗・佳原安寿

桃正宗こと佳原安寿ともうします。猫好きな京都人。惚け防止に一般小説とラノベを執筆。Bianchiのバイクを漕ぎながらゆるゆるリハビリしています。(ヘッダー素材は https://www.pakutaso.com カズキヒロ様のお写真をお借りしました)

最近の記事

うらら・のら閑話〜まろうど〜 三話と四話もアップしました。 これにて、まろうど完結です。 https://novel.daysneo.com/sp/works/f1e047411eb1ab7b4454ce496b4ccb96.html

    • うらら・のら閑話『まろうど』壱+弐

      夏にレアファイルとしてあげた作品を全編書き直しました。 まずは前半部の第一話と二話を。 こちらからお読み頂けます

      • BUCK-TICKのMVとライブメディアを色々見返してる。 個人的にはプリス(※)メイクの今井さんが大好き❤ ※ブレードランナーに出てくる女性型レプリカントでダリル・ハンナが演じた https://www.eiga-square.jp/title/blade_runner/character/4

        • 校正

          昨年10月末ごろに書いた『ガブリエル ~キメラ・最終譚~』につきまして 本日、改行エラーによる段落の乱れや一部のルビ表記など、ながらく放置していたものを校正いたしました。お見苦しいものをお出しして大変申し訳ございませんでした。

        うらら・のら閑話〜まろうど〜 三話と四話もアップしました。 これにて、まろうど完結です。 https://novel.daysneo.com/sp/works/f1e047411eb1ab7b4454ce496b4ccb96.html

          毎年恒例ですが、ペンネームを新しくしました(戻したともいう)。昨年後半はお別れ続きで思うことも多く、本名は響きを含めて取っておくことに。変更もたぶんこれが最後。

          毎年恒例ですが、ペンネームを新しくしました(戻したともいう)。昨年後半はお別れ続きで思うことも多く、本名は響きを含めて取っておくことに。変更もたぶんこれが最後。

          【小説】ガブリエル ~キメラ・最終譚~

           キメラⅠ・Ⅱ (1992-1994)  CMD (1994-1996)  ――――友と父に。 壱  アラームの響かせる鐘の音で目覚めた。  博士はいない。先に目覚めて、もう出かけてしまったらしい。余白になった寝床の上は冷たくなっていたから、息子の目覚めを待たず家を出たんだろう。  今日は特別な日だ。  それはフリューゲルにとっても、彼の育ての親の記憶を継承した人工生命体である博士にとっても、きっと同じだろう。  介助役としての務めは果たすとばかり、フリューゲルの手の届

          【小説】ガブリエル ~キメラ・最終譚~

          データ保存のこと

          Evernoteからの移行作業に必要な情報を検索して気づいた。 今の物書きさん達は、クラウドサーバーに慣れて、作品・書簡をローカル保存しない傾向があるのかも知れない。 でも、世の中、何があるかはわからない。 何もなくてもサーバーにあげたデータ紛失は意外によくある。 もし、この放流が目に止まったら、あなたの書いた貴重かつ必要な文字データはローカル保存してください。 その際、アプリ専用書式のファイル形式ではなくテキストファイル(.txt)で。ここ重要。 マークダウンなどの

          データ保存のこと

          ■うららのら・閑話 『まもるもの』

           はい――――完了。  夏の終わり。  今日も一丁目から八丁目までの公園の見回りと掃除を終えて、祠への抜け道を急いでいると、小さな沼のそばで浴衣姿の女の子が立ちすくんでいた。 「あらあら、あらあら……どうしたの」  夏祭りの前夜だった。  通りには紅白幕が掛けられ、火を入れない提灯や幟も並ぶ。  明日の本祭りを目前に空気は賑わい、往来には体を持ったひともそうでないひとも歩いている。  ここだけの話。彼方と此方を繋ぐ道、あわいの通りも祭りの頃には、人里の通りと交差するのだ。

          ■うららのら・閑話 『まもるもの』

          ■うららのら・閑話 『うまいもの』

           三登里市みどり町八丁目は、このあたりでは新興の土地柄である。  平成の中頃、ことぶき市・ふかがめ町・おおまき町の三市町が合併し三登里市となった頃に、市のあちこちで盛んに行われた宅地造成の波が近辺の雑木林を切り開き、みどり町の五丁目から向こうを整備した。  今ではすっかり閑静な住宅地の一角、隠れ家のような洋食屋が今日の待ち合わせ場所――――三毛猫亭だ。  いわゆる地元の名店と呼んで差し支えないと思う。  窓際にはテーブル席がふたつ、壁際とアイランドのカウンター席が合わせて五つ

          ■うららのら・閑話 『うまいもの』

          ■うららのら・閑話 『はしるひと』

           パチン、パチン。  縁側で、爪を切る音がする。  よく晴れた日だ。  彼はこの縁側が好きだった。自分専用の、布張りの椅子と小さな丸卓を持ち込んでいる。爪を切るほかにも、朝刊を拡げて読んだり、趣味ではじめたコーヒーのテイスティングをしたり。  こどもの頃は、よく昼寝もした。  家のリフォームの際にも、いまどきもう縁側なんて……と渋る家族を説き伏せて、わざわざ残したほどだ。  縁側だから、ここにいれば庭がよく見える。  ほんの三畳ばかりの小さな庭だが、妻がよく手入れをしてくれ

          ■うららのら・閑話 『はしるひと』

          ■うらら・のら 第十二話(予告)

          第十二話 働くもの2 『勤労感謝』 「ここが猫又の里というのは……」  そう切り出したヤヨイさんこと、モモさんが笑い出す。「もう見ればわかるか」  わたしも釣られて笑った。 「そうですね」  そして、あらためて里のあちこちを案内して貰った。 「猫又にもたくさんの種族があってね。あやかしとしての歴史はとても古いの。われわれは東に始祖を持つ一族。そして千年ほど前に、この土地に越してきたんだ」 「それ以前は、どこで暮らしていらっしゃったのですか」 「ん。それは――――秘密。でも」

          ■うらら・のら 第十二話(予告)

          『うらら・のら』執筆について

          お目にとめてくださり、ありがとうございます。 note上で執筆公開してきた、初ラノベ作品『うらら・のら』について、二、三、お伝え申し上げます。 ただいま直近2つのエピソードを『予告』として、本編四分の一程度のお試し掲載させていただいております。 続きは、別のサイトへの誘導になってしまいますが、末尾よりお読みください。 エピソードごとの文章量が増えたことや、投函の都合上、しばらくはその形で行こうと思います。 短編につきましては、その限りではありません。 都度の掲載となります

          『うらら・のら』執筆について

          ■小説 うらら・のら 第十一話(予告)

          第十一話 働くもの1 『勤労感謝』  ……こぉ……  遠くで誰かの呼ぶ声がした。  撫子さん?  撫子さんの声に似ている。  でも、本当に撫子さん?  あんなに悲しそうな声、聞いたことがない。  ……ど……こ……  ここです!  わたしはここです、撫子さん!  そう叫ぼうとして、自分の体が動かないことにわたしは気づいた。  声も出ない。  倒れているのだ。  周りにたくさんの気配がある。  横たわるわたしの足元や、肩先、そして腕や脚に群がって、好きなことを言い合って

          ■小説 うらら・のら 第十一話(予告)

          ■小説 うらら・のら 第十話(予告)

          第十話 謎のひと 『勤労感謝』  ふぁ――――。  ちょっぴり寝不足。  ことぶき山の麓にある有料駐車場に向かう道すがら、わたしは生あくびを噛み殺しつつ昨夜の撫子さんの話を思い出していた。  撫子さんのおじいちゃん、忠彦さんのことだ。 「昔のハルネ家の戸籍は、例の図書館火災があったとき役所ごとなくなって、町の住民もずいぶん入れ替わってるから、色んな人に聞いて繋げた話になるんだけど」  そう前置きして撫子さんは語り出した。 「おじいちゃんは――――おばあちゃんの再婚相手とい

          ■小説 うらら・のら 第十話(予告)

          ■小説 うらら・のら 第九話

          【あらすじ】どんなストーリー? ハルネ家の玄関先で20年間飼われていた『金魚』は、水槽から出て、謎多きおばあちゃん撫子と家族となり、不可思議な日々のビボーロクをつけることに。 だいたいほっこり、基本ファンタジー、時々シリアスで普通なあわいの生活を人間歴3年の目線で綴るシリーズ作品。 その第三章『勤労感謝』は、暴走ショッピングの穴埋めに家計を助けようとアルバイトを始めた金魚が、新しい世界を知る。オーパーツや都市伝説も絡んで、ハルネ家の謎はさらに深まるのか――――。 【本文】

          ■小説 うらら・のら 第九話

          ■小説 うらら・のら 第八話

          【あらすじ】どんなストーリー? ハルネ家の玄関先で20年間飼われていた『金魚』は、水槽から出て、謎多きおばあちゃん撫子と家族となり、不可思議な日々のビボーロクをつけることに。 だいたいほっこり、基本ファンタジー、時々シリアスで普通なあわいの生活を人間歴3年の目線で綴るシリーズ作品。 その第三章『勤労感謝』は、暴走ショッピングの穴埋めに家計を助けようとアルバイトを始めた金魚が、新しい世界を知る。オーパーツや都市伝説も絡んで、ハルネ家の謎はさらに深まるのか――――。 【本文】

          ■小説 うらら・のら 第八話