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世界史

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今の国際情勢が分かるために必要な世界史という観点からまとめています。
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記事一覧

世界史編のあとがき

来し方を振り返る さてこれまで「歴史の重み」として古代から現代まで世界史をお話してきまし…

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不安定な韓半島 北朝鮮の核ゲーム

つい先日北朝鮮による「人工衛星打ち上げ」の失敗が話題となりましたが、今回は朝鮮戦争後から…

吉川 由紀枝
3週間前
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不安定な韓半島 朝鮮戦争まで

金日成総書記の勝算①日本の遺産 アメリカとの取り決め通り、ソ連軍は38度線以北まで軍政を…

吉川 由紀枝
1か月前
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不安定な韓半島 太平洋戦争終結まで

隣国は強すぎても、弱すぎても困る 日本は、何のために韓半島を併合したのでしょう?植民地化…

吉川 由紀枝
2か月前
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不安定な韓半島 日韓併合まで

2024年1月に北朝鮮は半島統一という従来の目標を放棄し、韓国を同胞ではなく外国、しかも…

吉川 由紀枝
3か月前
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すれ違いの米中関係 その1

絶妙な2024年台湾総選挙 2024年1月台湾での総統選挙は与党・民進党、第一野党・国民…

吉川 由紀枝
4か月前
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アメリカ単独覇権から激動のリバランス時代へ

ロシアに降り立つシカゴ・ボーイズ 以前ラテンアメリカ諸国のお話で、シカゴ学派(シカゴ・ボーイズ)の指導の下、いかに国家資産が欧米企業の餌食になったかをお話しました。そのシカゴ・ボーイズが次に向かった先は、ソ連崩壊直後のロシアでした。全ての企業が国営企業であるため、得意の民営化を進めるにはあまりにも莫大な量(そして欧米企業にとっての利潤)があることは明らかでした。 ソ連崩壊直後の混沌の中、シカゴ・ボーイズに勧められるまま、エリツィン政権は国営企業の大胆な民営化並びに従来の価格

冷戦 その6 植民地の「独立」?II

検証ポイント4:植民地は本当に「独立」したのか? 植民地「独立」へ 植民地政府が、「合法的…

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イスラム・現代 後編 イスラエル・パレスチナ

パレスチナ問題の起源 パレスチナ問題のそもそもの発端は、第一次世界大戦中のイギリスの三枚…

吉川 由紀枝
8か月前
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イスラム・現代 前編

現代中東を理解するための基礎知識 ここでは、イスラム世界の中でも中東、トルコ、イラン、エ…

吉川 由紀枝
8か月前
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冷戦 その8 勝因と敗因

検証ポイント5:なぜ冷戦は終結したのか? 「アメリカはソ連を破産させる気か?」 冷戦終結の…

吉川 由紀枝
9か月前
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歴史の重み:冷戦 その7 ラテンアメリカ経済

検証ポイント4:植民地は本当に「独立」したのか? 番外編:統治経験のない植民地・ラテンア…

吉川 由紀枝
11か月前
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冷戦 その5 植民地の「独立」?I

検証ポイント4:植民地は本当に「独立」したのか? 1955年のアジア・アフリカ会議(通称…

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冷戦 その4 イデオロギー対決

検証ポイント3:冷戦のイデオロギー対決は必要だったのか? 不思議な質問と思われるかもしれませんが、ある意味主要アクターのキャラクターをこれほど如実にあぶりだせるテーマもないように思いますので、取り上げてみたいと思います。 端的にいえば、アメリカがイデオロギー対決を真正面から受け止め、資本主義陣営の雄という役を嬉々として演じなければ、冷戦はヨーロッパ周辺に留まり、「世界の主要な戦略拠点から遠く離れた」*新生独立国で代理戦争をする必要はなかったと考えます。 なぜなら、スターリ