#191 容赦なく迫りくる現実・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月19日(月)19日目・・・1

今朝の朝食は、鶏のささ身や芽キャベツなど、野菜たっぷりサラダ。
心も体も嬉しい朝食だ。

透明なお皿で

宿のオーナー・陽子さんお手製の朝食が食べられるのも、あと数回になってしまった。今から淋しさが迫ってくるが、だからこそ、残りの時間を存分に楽しむのだ。

今日はいよいよ英会話レッスンも最終日。今日こそナビはいらない。そう勇んで出かけたのだが、地下鉄のホームで電車を待っていると、いつもの④ではなく⑤が入ってきたので、不安になり、仕方なく噓つきナビで確認する。

ふと目の前の柱を見ると『Help Point』と書かれていた。
地下鉄のホームでの、安全地帯だ。

でも私は、この19日間、1度も危なく怖い思いをしたことはない。
夜中12:00の Times Squareは真夜中の東京・六本木のように明るいし、
日付が変わってから宿に戻っても、日本の自宅で帰るのと、なんら変わりなかった。

New Yorkerは日本人と比較にならないほど親切な人ばかりだし、街中に〝Thank you〟と〝Sorry〟があちこちで頻繁に飛び交っており、通りすがりの人たちから聞こえてくるだけで、心がほっこりする。
出入り口は手動で開け閉めするドアのため、誰もが自分が開けて入った後は、必ず次の人のために、ドアを手で押さえることが、街の常識になっており、そこには必ず、〝Thank you〟と〝You're welcome〟のやりとりが生まれている、心が温かくなる街だ。

連日、ひたすら街を歩き回っているものの、危ない場所には足を踏み入れていないこともあるが、私にはNew Yorkは、無機質で機械的な東京に比べ、人間味のある温かい街に感じた。だからこそ、ただの憧れではなく、しっかり根付き、住みたいと思った。
『New Yorkに帰りたい。帰って来たい』と思った。
けれど、あと数日で離れなければならない現実が、容赦なく近づいている。

『Help Point』の文字を見ながら、日本に戻らなければならない現実に、
心臓が締め付けられるほどの痛みを感じていた。

Grand Central Terminalに着くと、やはり早すぎた。
これ幸いと、図書館からBryant Parkをお散歩した。

ほぼ毎日来ているGrand Central Terminalも、しょっちゅう来ているBryant Parkも、今日は全身帰りたくないモードで楽しめない。Bryant Park内のコンクリートを踏みしめても、可愛い雀を見ても、悲しみと淋しさがこみあげてくる。

けれど、泣いても笑っても残り少ないことは現実。しっかり楽しみたい。


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