#177 いよいよEmpire State Buildingへ・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月17日(土) 17日目・・・6

お誕生日ミッションその2は、Empire State Buildingに昇る。
中に入ると、エントランスに3mほどのEmpire State Buildingの模型があり、さっき夕日に照らされてゴールドに輝いていたボディが、今度は照明に照らされてやはりゴールドに輝いて見えた。

エントランスから階段を上り、クネクネと通路を進む。まるで、ディズニーランドでアトラクションに並ぶみたいだと思っていたら、壁に飾られた写真の中の1枚に、展望台の望遠鏡に手を添えた笑顔のミニーマウスがいた。

実は、ミッキー&ミニーも私と同じ11月18日がお誕生日なのだ。
写真のミニーを見ながら、心の中で〝お誕生日おめでとう〟と伝えた。

セキュリティチェックを受け、いよいよエレベーターに乗る。
天井にEmpireの骨格のような映像が映し出され、次々に上昇していった。

〝わぁ~すごぉ~い〟と見入っていると、1分経ったか経たなかったの速さで、あっと言う間に80階に到着した。
あまりに早く、耳抜きする間もなかった。

17:00。すっかり日没し、目の前には摩天楼の夜景が広がった。
〝うっわぁ~なんだ!こりゃぁ~!!〟

だって、こんな風景は雑誌や写真集でしか今まで見たことがなかったのに、今、まさに、私の目の前にあって、自分のこの目で本物の摩天楼の夜景を見ているのだ。
〝え?え? これって本物だよね。夢じゃないよね。幻でもないよね。
現実だよね?〟自分で自分に聞いてみる。
確かに地面を踏んでいる感覚があり、耳には人々の声がしっかりと聞こえる。となりのトトロに出てくる、さつきちゃんとメイちゃんの言葉が脳内に広がる。〝夢だけど、夢じゃなかった!!〟そう、夢じゃない。現実だ。私、いるんだ、Empire State Buildingの展望台に。

早速、窓に近づいて行って外を見る。
あ、Madison Square Gardenだ! そう、ちょうど1週間前、Billy Joelのコンサートに行ったな。

正面にはワールドトレードセンターがニョキッと建っている。
ハドソンリバーもイーストリバーも見える。
ニュージャージーもクイーンズも。あ、ミード社(※)も見えたぞ。

すごーい、すごーい。ビルの1つ1つの灯りが、本当に宝石が散らばっているみたいだ。 あ、クライスラー発見! 
あれ、あそこに白い空間があるぞ。もしかしたらBryant Parkのスケートリンクかな?  あ、M&Mみーつけた。
あ、あの壁面が紫色のビルは、さっき通ってきたMACY’Sだ。
あ、あそこ三角になっている。フラットアイアンビル! 

いやぁ~Manhattanの夜景、きれい。他に何か表現方法があるのだろうが、ライターのくせに言葉が見つからない事がもどかしい。とにかくきれい。

一通り360度ぐるっと回って見た。
すると途中にエレベーターホールがあり、大勢の人が並んでいて、満員電車内のようなおしくらまんじゅう状態。

実は86階に行くと、屋内の窓越しではなく、屋外で見られるのだ。もちろん86階まで行くに決まっている。ただ、どう見ても100人以上は並んでいる。〝え~、こんなに待つのか。面倒だな〟と思っていると、向こうの方から職員らしき人が何か叫んでおり、何人もの人が職員の方へ歩き出した。
英語はわからないが、職員の〝walk〟が聞き取れた。え?歩く? あ、きっと階段だ!と察知。エレベーターをこれだけの人を待つより早いし、6階分なら階段でも大丈夫。だって、自宅はエレベーターなし4階で毎日階段で往復しているもの。プラス2階分なんてどうってことない。
職員の方へ向かって行く人たちの後を付いて行くと、扉の先に少し傾斜のきつい階段があった。

わっせわっせと6階分上り、外に出た。ひゃぁ~。

さっき80階から窓越しに見た風景と同じではあるが、実際に外の空気を感じ、風を受けながら、下界からかすかに聞こえてくる喧噪が実感できると、また違った風景に見えてくる。しかも遮る窓ガラスがない分、景色がより鮮明に見える。
渡米翌日にTimes Squareで感じたあの感動と同じように、たった今、Empireの屋外展望台から摩天楼の夜景を見ていることに、心の底から感動した。

後から聞いたところによると、私が上ったのは土曜の夜。オフィスが休みだったため、いつもより暗めだったのだとか。平日にオフィスの明かりが灯っているときに上ると、もっともっときれいとのこと。


 ※  アメリカのテレビドラマ【アグリーベティ】に出てくる架空の出版社 

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