#51 さすがに無理・激甘チョコレートドリンク・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月3日(土)3日目・・・10

Bryant Parkの屋台で、店員のおねえさんや、後ろに並んでいるお客さんを待たせ、迷惑な客になりながらも、何とか購入したパンとチョコレートドリンクを持って、リンクサイドのパラソルの下にあるテーブルとイスに行き腰かけた。
15:30、日陰になったパーク内は少しだけ冷えていたが、人一倍暑がりの私には心地良い涼しさだった。

あたたかいチョコレートドリンクを一口、ゴクリと飲んだ。
〝ううっ、あんまっ!!〟
強烈に甘い。そして濃厚なドロッドロのチョコレートドリンク。

私は甘党で、ケーキもチョコレートも大好きで、しょっちゅう食べているし、時々無性に甘いものが欲しくなるときは、チョコレートを爆食いすることもある。もしそのときに、このチョコレートドリンクを飲めば、また元気もりもりで仕事ができるかもしれないが、それでもさすがにキツすぎる甘さだと思いながら、パンをかじっていた。

4つのイスがある、パラソル付きのテーブルに1人で座っていた。
そこに1組の男女がやって来て、男性が何か話しかけてきた。もちろん理解できないが、きっと〝相席いいですか?〟と聞いているのだろう。
いかにもわかる風をよそおって、
「please」
と言いながら、手のひらを差し出して見せた。本当は〝もちろん!どうぞ〟と言いたかったので、pleaseが間違っていることはわかっていた。
後から冷静になってみれば〝of course〟でも〝Sure〟でも知っている単語はあったのだが、このときはとっさのことで、何と言っていいかわからず、咄嗟にpleaseしか単語が浮かんでこなかったのだ。
“相席いいですか?”“どうかお願い”
きっとこんなやり取りだったのではなかろうか。男性は少し怪訝な表情をした……ように見えた。そりゃあそうでしょうね。
でも、相席OKの気持ちは伝わっていたと思う。男性は何も言わず2脚のイスを自分の方に引き寄せて、女性と並んで座った。
とんでもない返事をした変人に思われただろうか。でもまあいいや。
旅の恥はかき捨て。53年間生きてきて初めての海外だ。許してもらおう。

男性は女性を1人残してスケートを滑りに行ったようだった。
私に背中を向けて座った女性の後ろで、私は引き続きパンを食べていた。
ところが、段々とチョコレートドリンクの甘さが強烈過ぎてつらくなり、
もうこれ以上飲めなくなってしまった。美味しく飲めたのは最初の1口。
本当はお湯を入れて薄めたかった。さっきのおねえさんにお湯をもらえるかどうか聞いてみたかったが、支払いのときに迷惑をかけてしまったし、お湯などないかもしれないし、私の乏しい知ってる単語でまた聞くのも面倒になり、半分近く残してしまった。

アニメ「忍たま乱太郎」に出てくる食堂のおばちゃんが、いつも言っている、「お残しは許しまへんでー!!」」をモットーとしている私としては、お残しは心苦しかったが、いくら甘いもの好きの私でも、この激甘にはお手上げだ。降参。New Yorkerには美味しく感じるのだろうか。もしそうだとしたら、私はNew Yorkで食事ができなくなってしまうのではないか。

ちなみに辛い物も苦手だ。街中にあるベンダーの美味しそうな写真を目にしていたが、何だか辛そうで頼めなかったのである。ただし、スーパーに行けば野菜はあるのだから、好きな生野菜を食べることはできる。
大丈夫。今は毎朝オーナーの陽子さんが、とびきり美味しい朝食を工夫して、愛情込めて作ってくれる。それに食事が3週間偏っただけでどうにかなるような、ヤワな私ではない。

激甘で飲めないものは飲めない。申し訳ないと思いつつ、残ったチョコレートドリンクをゴミ箱に入れた。お残しごめんなさーい。

パンと激甘チョコレートドリンク

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